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事件
「今も壮絶な葛藤と重圧」 元裁判員20人、死刑の一時執行停止を法相に要請
裁判員として刑事裁判に携わった経験を持つ20人が17日、死刑執行を一時停止したうえで死刑についての情報公開を求める要望書に署名し、谷垣禎一法相あてに提出した。署名者には裁判員経験者らの中には実際に被告人に死刑判決を出した人も3人含まれ、「一般の刑罰と比べて死刑は明らかに一線を画するもの。壮絶な葛藤と、今なお抱える重圧がある」と要望書の中でその心情を表現した。
署名者らは「私たちは自分の判断の当否についての議論や、死刑制度の存廃を提起したいわけではない」と前置きしたうえで、「死刑の実情について詳しい情報公開がなされていない現段階で、裁判員裁判における死刑確定者の刑の執行がなされれば、裁判員経験者の煩悶は極限に達するだろう」と述べ、(1)執行の一時停止(2)死刑に関する詳しい情報の公開(3)死刑問題の国民的議論を促すこと-の3点を法務省に求めた。
裁判員裁判での死刑判決事件は計20件で、うち刑が確定している死刑囚はこの日現在で4人。裁判員制度のもとで執行はまだない。
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