NHK:米大使取材巡り籾井会長「答えられない」繰り返す

毎日新聞 2014年02月19日 19時40分(最終更新 02月20日 05時58分)

NHKの籾井勝人会長=竹内幹撮影
NHKの籾井勝人会長=竹内幹撮影

 ◇参院総務委員会

 参院総務委員会が19日開かれ、言動が問題視されているNHKの籾井勝人(もみい・かつと)会長と経営委員の百田尚樹、長谷川三千子両氏の辞任を求める声が野党各党から相次いだ。

 米大使館がNHKのキャロライン・ケネディ駐日米大使インタビュー取材申し込みに難色を示したことについて、籾井会長は「取材や制作の過程については答えを差し控える」と述べ、現場への影響に言及しなかった。13日の定例記者会見で、籾井会長は発言が原因で取材を断られたケースがあるか問われ「そういう話は聞いていない」と述べていた。民主党の吉川沙織氏が説明を求めたが、籾井会長は「答えられない」の繰り返し。吉川氏は「会長の言葉は国会に対して不誠実だ。責任を取って」と訴えた。

 また、共産党の吉良佳子氏は「公共放送の原点に反する発言だ。辞任するしかない」と迫り、社民党の又市征治氏は「経営委員の言動がNHKの信用を失墜させている」として、政府に罷免を求めた。発言に反省を求めた維新の会の片山虎之助氏に対し、籾井会長は「失われたであろう信頼を一刻も早く回復したい」と決意を述べた。

 18日夕までに籾井会長の発言に対し、視聴者から電話やメールで寄せられた意見は1万7900件に上り、約6割が批判的な意見だったという。【土屋渓、有田浩子】

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