尿毒素を吸着する人工繊維を開発 携帯型の透析装置に期待腎臓の働きが低下する腎不全患者の血中に含まれる尿毒素を、吸着することができる人工繊維を開発したと物質・材料研究機構(茨城県つくば市)の荏原充宏主任研究員らのチームが19日、英科学誌電子版に発表した。災害時に携帯できる小型の透析装置の開発につながると期待される。 慢性腎不全の患者は、血中の老廃物や尿毒素を腎臓でろ過しきれず、透析が必要となる。チームは、代表的な尿毒素のクレアチニンを吸着する性質がある鉱物ゼオライトを樹脂に混ぜ、極細の繊維の作製に成功。 荏原主任研究員は「吸着率を向上させれば、腕時計型の装置でも透析治療が可能になるかもしれない」と話している。 【共同通信】
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