巨大掲示板サイト「2ちゃんねる」(2ch)が2月19日未明から午前にかけてダウンした。F5アタックを受けている? といった推測が飛び交う中、「2chサーバーを確保しました」という特殊なスレ(924スレ)が立っていた。2chを維持するだけの資金を稼ぐことができなくなっており、そのための措置をとった、というのだが──。
「各関係者様」というタイトルの924スレ(書き込みなどができず、宣伝などに使われる)は19日午前9時、2chのサーバ管理などを行うN.T.Technology会長のジム・ワトキンス氏(愛称はJim)の名前で立てられた。
「2chサーバーを確保しました。前の経営者は、2chの運営経費のための資金を十分な収入を獲得ことができなかったので、首にしました。」
「2chを維持するための十分な所得創出力を失われました。適切な管理次第、2chを再び動かすことができるでしょう。」
──というものだった。その後、Jimとみられる人物が、あるスレッドに同内容の英文を投稿。英文が不自然なのは機械翻訳ではなく、日本在住の外国人に頼んだからだと説明。「寄付は受け付けているが、スタッフのほとんどは解雇された」といった事情や、2chを続ける意志はあること、「●」の販売を再開する気はないが、「●」を購入したユーザーには使えるようにすること──といったことを説明している。サーバ代は月間200万円という説も出ている。
スレが立つ30分ほど前、西村博之(ひろゆき)氏はTwitterで「こうしてささやかに終わり、時代は変わっていくんですなぁ。」とツイートした。関連は不明だ。
導火線になったとみられているのが、「●」こと「2ちゃんねるビューア」で昨年8月に発覚したユーザー情報流出だ。有料の同ツールを利用していたユーザー約3万2000件ののクレジットカード情報などが流出した上、書き込み履歴と情報を突き合わせることで過去の発言が特定される個人が続出し、大きな問題になった。
同ツールを運営するのはN.T.Technology。情報流出の発覚以降、同ツールへのログインや入会は停止している。このため収入源がなくなり、2chサーバ代をまかなえない状態に陥っており、運営費をめぐる内紛が起きた──という見方もある。「●」の販売が停止しているのに「●」ユーザーからは料金の返還を求められ、Jimが窮地に陥っているのではないか、という指摘もある。
現在、「●」によるログインが復活しているという情報があるほか、Jimとみられる人物は過去ログの閲覧を近日中に開放すると述べている。「海賊サイト(まとめサイトなど)が勝手に掲載しているのに、過去ログ閲覧を有料制にしておくのはばかげたこと」だという。
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