東京都の舛添要一知事が19日、憲法改正を考える新刊を出版した。都知事選で支援を受けた自民党の憲法改正草案について、「立憲主義をわかっていない」と批判。就任後の会見などでは、安倍政権の靖国参拝や特定秘密保護法制定にも異論を唱えている。

 新刊「憲法改正のオモテとウラ」(講談社現代新書)で、2012年に公表された自民党の憲法草案について、「憲法は国家権力から個人の基本的人権を守るためにあるという立憲主義を理解していない人が書いている」と記した。

 良き伝統を子孫に継承するとした前文や、家族の助け合いを求める条文などについて、「価値判断を憲法に入れるべきでない」などと指摘している。新刊は都知事選前に執筆していたが、書き換えはしていないという。