水産庁は19日までに、日本周辺の主要な漁業対象種の4割超で資源量が少ない状態にあるなどと指摘した2013年度の資源評価の概要をまとめた。マアジやホッケ、トラフグ、スケソウダラの一部は既に資源量が低レベルである上に減少傾向。多くの場合、漁獲量が過剰で、漁獲量削減が必要と評価された。
水産庁は毎年、水産総合研究センターに委託し、日本周辺水域の重要魚種の資源量や動向を評価しており、13年度は魚種や分布海域に基づき85種に分けて評価した。量については「高位」「中位」「低位」、推移については「増加」「横ばい」「減少」のそれぞれ3段階に分類した。
資源量が低位とされたのは、ニシンや太平洋に群れで生息する太平洋系群のマアジ、日本海北部系群と根室海峡のスケソウダラ、伊勢・三河湾系群のトラフグなど36種。中位も36種類で、高位とされたのは太平洋系群のゴマサバや北海道のマダラなど13種類にとどまった。12年度の低位35種、中位34種、高位16種と比べ、状況は悪化している。
低位の上に減少傾向にあるとされたのは、マアジ(太平洋系群)、スケソウダラ(日本海北部系群)、ホッケ、トラフグ、イカナゴ類(宗谷海峡)など15種類。
太平洋系群のマアジの漁獲量は1994年のピーク時には年間8.3万トンあったが、12年には2.2万トンに減少し、資源回復のために漁獲量削減が望ましいと指摘された。北海道のホッケも道南系群で12年には過去最低の漁獲量を記録するなど、乱獲による資源の減少は身近な魚でも進行している。〔共同〕
漁獲量、トラフグ、マアジ
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