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2010年10月20日 (水)

地図屋の転職

さて、今日この日このタイトルでエントリーしたので、私の近くの人には私の正体がわかってしまうことと思います。

私は本日付で地図屋を退職いたしました。

これまで私は地図屋のマーケティングで「地図屋の価値」というものを考えてきました。地図屋の価値は地図の世界を離れてこそ価値が出るものだということは、私の持論であり、それを自分の身をもって実践したということです。

地図調製業協会のメンバーが次々に倒産し、地図屋が斜陽の業界となっている現状は、地図業界という従来型の旧態依然とした環境そのものにあると私は思っています。

そんな業界の中にあって一中小企業の地図屋が、ランチェスターだのドラッガーだのという経営学の王道の手法を用いて、あるいはそのような手法の応用である経営コンサルタントの力を借りて頑張ったところで、一筋縄ではうまくいくはずがないと主張してきました。まずは業界の枠を超えて、従来とは別の市場に足がかりをおかないことにはそのような王道的経営改善手法も役に立たないわけです。

しかし、地図屋の強みは地図を作ること以外あり得ません。専門領域である地図を調製するノウハウは根底のところでは他者がそう簡単に参入できるものではありません。だからそれが地図屋の価値になるわけです。

つまり問題は地図屋が地図業界の枠を超えて、地図屋の価値を高く売るシステムを構築することにあります。地図屋の価値を金に変換し、商売として永続させる仕組みです。本来、地図はあらゆる媒体で使い勝手がよく、しかも万人に必要と認知されているコンテンツのはずです。

と、ここまでは見えてきたわけですが、ここからがうまくいかない。ここから先の構想があればそれに向かって経営方針の舵を切ればいいわけです。地図屋で8年以上も勤めてきた今の私であれば、自分の会社の経営に影響を与えることもやり方によっては可能だと思ってきました。

しかし、結局そんなうまい構想はなかなか思い浮かばないわけです。いや浮かばないわけではない。例えば、市場ということを考えれば、日本の地図をあらゆる外国語で作成し、外国の企業を相手に地図調製をすればいいわけです。日本の都市の詳細地図を欲しがっている企業はおそらく国内のそれと比べれば何倍もいることでしょう。しかしこれには販売チャンネルと外国語による営業力が必要になります。また事業計画を立てるにしても市場が大きすぎどこまで広げればどの程度の予算規模になり、どれくらいの収入になるのか、どこから手をつけていいのかさえわかりません。やってみる価値はあるかも知れませんが、リスクが大きすぎ、一中小企業ではとても手に負えません。おそらくいくつかの地図調製業者が手を組んで、もしくはまったく異業種の他社と手を組んで、それぞれが持つコネクションや外国語ノウハウを共有することでリスクも分散され、現実味が沸いてくると思いますが、そこまで調整するほど私も辛抱強くありませんでした。

このように事業規模の大きいものに対して、他社と協働して事業をするという考えがないのもこれまでの地図業界です。中小の地図会社はほぼすべてオーナー経営であることもその要因ですが、いわゆるパラダイス鎖国と同じ現象で、業界内で小さなパラダイスを形成してしまっており、同業者同士が談合し、もしくは他業種を排除することを長年行ってきたツケがここに来て大きな足枷となっていることに気づいている業界人自体が少ないのが目も当てられない現状です。

というわけです、私は私の構想を実現すべく地図業界を飛び出す決意をしました。といっても外国に地図を売る構想ではありませんので・・・念のため。地図業界の枠を飛び出したところに地図屋の価値があるという原点の構想です。ですので無論、転職先は地図業界ではありません。しかしながら私の地図能力を高く買ってくれた会社です。ある意味この時点でも地図屋の価値をカレンシー(この場合「金銭」)に変えることができたといえるかもしれません。しかしながら本当の意味でのカレンシーとすることはこれから私が他業種で発揮する地図屋の視点に価値がついてからのことです。

「地図屋の視点」・・・あるいはこのブログをはじめたときからその価値はカレンシーに変換されることを想定していたのかもしれません。ですから、私はこれからも私の専門領域である「地図屋」からの「視点」をより鋭くしていこうと思います。

「地図屋の視点」これからが本当の意味でそのスタートなのだと思います。

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「地図屋の視点」は続きます。これからも応援クリックよろしくお願いします。

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