米下院訪日議員団:首相靖国参拝「中国利することに?」
毎日新聞 2014年02月17日 19時22分
米下院のロイス外交委員長ら訪日議員団は17日、東京都内で日米国会議員連盟会長の中曽根弘文元外相らと会談した。中曽根氏は、米政府が「失望」を表明した安倍晋三首相の靖国神社参拝について「不戦の誓い」と位置づけた首相の談話を手渡し理解を求めた。これに対し、ロイス氏は「中国を利することになるのではないか」と述べ、改めて懸念を示した。
ロイス氏は先月末、ロサンゼルス近郊の公園に韓国系団体の働きかけで設置された従軍慰安婦を象徴する少女像に献花したことで知られる。中曽根氏は「事実に基づく冷静な議論が必要だ」として、歴代首相のおわびの手紙やアジア女性基金の創設など日本のこれまでの取り組みを説明。米側から特に反論は出なかった。
ロイス氏はこれに先立ち、古屋圭司拉致問題担当相とも会談。古屋氏は北朝鮮による拉致問題の解決に向けた米議会の協力を要請。ロイス氏は「日本、米国、国際社会全体の責任として(被害者の解放を)北朝鮮に要求していきたい」と応じた。【吉永康朗、村尾哲】