打撃投手を務めた館山=沖縄・浦添市民球場で(中西祥子撮影)
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復活への道をまた一歩進んだ。昨年4月に右肘靱帯(じんたい)再建手術を受けたヤクルトの館山昌平投手(32)が18日、沖縄・浦添キャンプで2度目の打撃投手を務めた。左打者3人に計63球を投げ、安打性の打球は5本。「ボール球が多かったけど、自分の納得する投球はできた」と手応えをつかんでいた。
この日の「リハビリのプログラム」は術後初の対打者50球超えと、右肘への負担が大きいスライダーとカットボールを投げること。結果は上々で、投げた直後の違和感はなかったという。館山は「状態は一番良いときの80%後半ぐらい。順調に進んでいる」と晴れやかな表情で語った。
今後の調整に明るい見通しが立ったのも大きい。前回の打撃投手から中6日。「今までの調整方法を試して、しっかりしたボールを投げられた。変える必要がないと分かってホッとしたし、一番の収穫」とひと安心した様子だった。
とはいえ「ケガをしないように、スライダーは抑えて投げている」と話すなど、まだリハビリ途上であることも事実。小川監督が「去年まったくいなかった投手が開幕からいけそうというのは心強い」と語るなど、周囲の期待は高まる一方だが、焦って故障を再発しては元も子もない。
今後は実戦で3試合投げる。「それをクリアして初めて、他の投手と争っていける」。慎重な姿勢を崩すことなく、完全復活を目指す。 (小林孝一郎)
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