国母は残念ながら、2度出場した五輪(06年トリノ、10年バンクーバー)ではメダルには縁がなかった。しかし、10~11年と全米オープンのハーフパイプを連覇。ついに早くから評価されていた彼の滑りが、世界を制したのだった。
■平野、世界トップに最も近い位置に
今、その国母に代わり、ハーフパイプにおいて世界のトップに最も近い位置にいるのが、ソチ五輪に出場する平野歩夢である。
世界に通用するライダーが間を置かずして台頭してきた点でも、日本のスノーボード界の進化を感じるが、15歳の彼は今回、国母が立てなかった五輪の表彰台に上がる可能性も高いとみられている。米スノーボード専門誌「スノーボーダー」の元編集長で、現在はクリエーティブ・ディレクターとして同誌に携わるパット・ブリッジーズさんは、こう予想した。
「ハーフパイプでショーン(・ホワイト)に勝つのは、さすがに難しいかもしれない。しかし、銀メダルなら、十分に可能性がある。表彰台に上がる確率は高い」
確かに平野は、そんな高い期待を抱かせるだけの結果も残してきた。昨年1月、Xゲームのハーフパイプで2位に入ると、3月に行われた全米オープンでも2位に入った。14歳での2位は、国母と同じ快挙。
さらにその全米オープンでは、ちょっとした議論を巻き起こした。1回目のランで平野はホワイトを上回る滑りを見せたと、誰もが思った。しかし採点で8点近くもホワイトを下回ったのである。すると、ジャッジに対する疑問が沸き起こった。
■よければ銀メダル、悪くても銅メダル
それまでホワイトは、そういう疑いを差し挟む余地のないほど圧倒的な勝ち方で大会を支配してきただけに、ホワイトに迫ったライダーとしても、平野は一つの実績を残したのである。
ブリッジーズさんは、平野が表彰台に立てると考える理由を、国母と比較しながらこう説明した。「技の難度、多彩さ、スタイリッシュという点では、カズ(国母)の方が上かもしれないが、アユムの滑りはカズ以上にスムーズだ。どのトリックも無理がない。五輪のようなコンテストに向いているのは、アユムのような滑りだ」
よければ銀メダル、悪くても銅メダル――。30年近く、世界のスノーボードシーンを見てきた彼の目に、今回の五輪の行方はそう映る。ちなみに、米スポーツイラストレーテッド誌の予想では、平野がハーフパイプで2位に入ると予想していた。
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