ソチ冬季五輪2014【中野友加里のチェックアイ】フィギュア団体 スピード殺した浅田の不安 状況把握し個人戦に生かせ2014.2.10 00:40

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【中野友加里のチェックアイ】
フィギュア団体 スピード殺した浅田の不安 状況把握し個人戦に生かせ

2014.2.10 00:40 フィギュアスケート
女子団体SPで演技する浅田(ロイター)

女子団体SPで演技する浅田(ロイター)

 全体を通し、スピードに乗れていなかった印象。団体戦の女子SPに臨んだ浅田選手は、直前に残してしまった不安が、そのまま氷上に出てしまったように感じる。

 冒頭のトリプルアクセル。直前の6分間練習で3回挑戦し、1回目と2回目は1回転半、3回目は両足着氷となってバランスを崩した。名前をコールされてから立ち位置まで時間をかけて移動し、何回もトリプルアクセルを跳ぶしぐさをしたのも、精神的な不安からきたのではないか。

 そして本番では、得意技に挑む前のスケーティングのスピード、跳び上がる勢いも普段より劣っていた。その後の演技を見ても、珍しくスピンで点数の取りこぼしが目立ち、緊張からの固さがのぞく演技だった。

 一方、リプニツカヤは細かい動きに拙さが残るものの、15歳の勢いは誰にもまねできず、地元の声援も後押しとなり、怖い存在。19日から始まる個人の女子シングルでは前回覇者、金妍児も出る。ミスは許されず、高い技を決めてこそ上位にいける高レベルの争いになるだろう。

 浅田選手にとって団体戦での収穫は、今の状態をしっかり把握できたこと。見えた課題はトリプルアクセルだけではなく、スピンも修正、向上できる力を備えている。個人戦では不安なく、彼女らしいスケートをしてほしい。

(2008年世界選手権4位、現フジテレビ職員)

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女子団体SPで転倒する浅田(ロイター)
女子団体SPでの浅田(ロイター)

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