【サンティアゴ=宮本英威】南米チリは15日、女性2人による大統領選挙の決選投票を投開票し、野党・左派連合の候補で前大統領のミチェル・バチェレ氏(62)が与党候補を破った。4年ぶりに中道左派が政権に返り咲く。環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の参加国であり、引き続き自由貿易を重視する経済政策を続けるとみられる。
大統領選はピニェラ大統領の任期満了に伴うもの。来年3月11日に就任し、任期は4年。バチェレ氏の当選により、南米の女性大統領はブラジル、アルゼンチンに加えて3人となる。
選管当局の集計(開票率約99%時点)によると、バチェレ氏の得票率は約62%で、与党・右派連合候補で前労働・社会保障相のエベリン・マテイ氏(60)の約38%を引き離した。
バチェレ氏は15日夜、サンティアゴの中心部で支持者を前に「今日が新たな時代の始まりだ。チリは新たな変化を選択した」と勝利宣言した。
バチェレ氏は教育の充実や貧富の格差解消を訴え、そのために法人税率を引き上げて財源を確保すると主張してきた。自由貿易を掲げてTPP交渉にも積極的な関与していくもよう。
前回の10年の大統領選挙では現在のピニェラ大統領が勝利し、20年ぶりに右派政権を樹立した。ただ、公約を十分に実現できず、教育無償化を求める学生デモへの対応にも苦戦。選挙戦でも右派票をまとめきれず、野党左派候補バチェレ氏の優位は揺るがなかった。
大統領選は従来、事前登録した有権者による義務投票だったが、今回から18歳以上の任意投票となった。
ミチェル・バチェレ氏 軍事政権下では東独などで亡命生活を送り、帰国後の1983年チリ大医卒。2000年保健相、02年国防相、06~10年大統領。女性の地位向上を目指す国連「UNウィメン」の初代事務局長を今年3月まで務めた。サンティアゴ出身。62歳
ミチェル・バチェレ、ピニェラ、TPP
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