GDP:成長率小幅減速 消費広がり欠き、増税後に不安

毎日新聞 2014年02月17日 21時38分(最終更新 02月17日 21時55分)

GDP成長率と内外需寄与度の推移
GDP成長率と内外需寄与度の推移

 内閣府が17日発表した2013年10〜12月期の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%増(年率換算1.0%増)だった。4四半期連続のプラス成長だが、輸出が伸び悩み、消費や投資が期待ほど盛り上がらず、成長率は前期から小幅減速した。今年1〜3月期は消費増税前の駆け込み需要が景気をさらに押し上げる見通しだが、景気回復をけん引する“主役”が欠けたままでは、増税後の日本経済を想定以上に下押ししかねない。【窪田淳、丸山進、田口雅士】

 10〜12月期GDPの6割を占める個人消費は、増税前の駆け込み需要で同0.5%増と5期連続のプラスを確保した。自動車や家電などの耐久消費財が好調だが、衣料や食品はいま一つ。昨年末のボーナスは増えたものの、物価上昇で相殺され、雇用者報酬は実質で0.1%の微増にとどまる。家庭は、身の回りのモノまで消費を増やす余裕がないようだ。

 設備投資も同1.3%増と3期連続でプラスを確保した。

 増税前に消費が一段と回復することをにらみ、百貨店が増床や改装などを増やすなど、内需に敏感な非製造業の投資が回復している。三越伊勢丹ホールディングスは今年度の設備投資を前年度比8%増やし、売り場の改装や設備の入れ替えを実施。年明け以降、春物衣料やスーツなど、セール以外の商品も売れているといい、同社は「駆け込み需要は1月から本格化している」と見る。

 ただ、製造業の設備投資は増えにくくなっている。既に工場を海外に移していることに加え、新興国経済の先行きが弱含みの中、生産を増やす投資に慎重になりつつあるからだ。トヨタ、日産、ホンダの自動車大手3社は13年の国内生産を軒並み前年より減らした。大手メーカー首脳は「研究開発には投資しても、生産設備の増強は難しい」と説明。伊藤忠経済研究所の三輪裕範(やすのり)所長は「企業と消費者双方に、先行きへの不安がある」と指摘する。

 外需はGDPを0.5%分押し下げた。原発停止に伴う火力発電燃料の輸入費が高止まりし、資金が海外に流れていることもあるが、輸出が前期比0.4%の増加にとどまり、勢いがつかない。円安で円換算の輸出額は増えても、企業は既に海外生産比率を高めており、輸出の数量が伸びにくいためだ。

 新興国景気の鈍化懸念などから、最近はアジア向けの電子部品などの輸出が伸び悩んでいる。

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