気象庁は今回の大雪で、数十年に1度の危険を知らせる「特別警報」を、基準に達しないとして発表しなかった。大雪に不慣れな地域への警戒呼びかけが十分だったかを指摘する声が上がっている。同庁は17日、特別警報の基準見直しも含め、情報提供のあり方を検討する考えを示した。

 大雪の特別警報の発表基準は「都道府県程度の広がりで50年に1度の積雪となり、その後も大雪警報級の降雪が1日以上続くと予想される場合」だ。

 今回、山梨県では14日午後5時に「50年に1度」の指標となる41センチの積雪を超えた。富士河口湖町でも同日午後8時に指標の81センチを超え、県単位の広がりでも基準を満たした。しかし、気象庁は「その後1日以上雪が続く見通しがない」と判断。その後、実際に翌15日午前に雪はやんだが、甲府市では観測記録の倍以上となる114センチに達した。