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科学
降水観測衛星、28日打ち上げ 初の「芸術衛星」など7基も相乗り
2014.2.17 08:03
送信情報を基に絵画制作や作曲
H2Aロケット23号機には、芸術活動を目的とする世界初の衛星など大学生らが開発した超小型衛星7基が相乗りする。JAXAが宇宙利用の拡大を目的に公募したもので、公募での相乗りでは過去最多となる。
多摩美術大と東大の合同チーム「ARTSAT(アートサット)」が開発したのは、芸術活動に利用する衛星「INVADER(インベーダー)」。
一辺約10センチの立方体で重さは約1・8キロ。地球を周回しながら機体の姿勢や温度、太陽電池の発電量などの情報を地上に送信。これを基に学生らが感性を生かして絵画制作や作曲、衛星の状態に応じ明るさが変わる照明スタンド、発光ダイオードを使った装飾品などの制作を行う。衛星の情報はアマチュア無線やインターネットから入手でき、誰でも利用できる。
多摩美術大の久保田晃弘教授(メディア芸術)は、「宇宙利用というと経済活動などに関心が行きがちだが、人類が宇宙に抱いてきた夢やロマンは、芸術と相性がよいはず。宇宙は理系の専門家だけのものではなく、美術系や文系の人も身近に使えることを示したい」と強調する。
帝京大の微生物観察衛星は、超小型衛星では世界で初めて生物を搭載。粘菌の一種「キイロタマホコリカビ」を運んで撮影し、微小重力や宇宙放射線の影響を調べる。
このほか筑波大、信州大、大阪府立大、香川大、鹿児島大の衛星が相乗りする。
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