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原子力

レーザーによる核融合で投入した量以上のエネルギーを発生させることに成功 16

ストーリー by hylom
果てしなく長い道のり 部門より
wakatonoo2 曰く、

米ローレンス・リバモア国立研究所にて、レーザーによって核融合反応を発生させる実験に成功したという。投入した燃料よりも大きいエネルギーを発生させることができ、核融合によるエネルギー生成の実用化に向けて大きな一歩になる模様(ウォール・ストリート・ジャーナル日経新聞Nature誌掲載論文)。

ただ、核融合反応を自律的に継続させるという段階にはまだまだ及ばず、実用化への未知は長いようだ。

なお、レーザー核融合は、日本でも研究されており、例えば浜松ホトニクスなどが詳しい。新しくレーザー照射棟を建設-繰り返し核融合が可能などもあり、今後に期待。

  • by Anonymous Coward on 2014年02月17日 18時37分 (#2547002)

    投入した燃料のエネルギーって何の事だろうか?
    照射したレーザーのそれを上回るエネルギーって言うんならまだ判るんだが。

    • レーザー自体のエネルギーじゃなくてレーザーを発生させるために使った全エネルギー
      つまりエネルギーの収支がプラスになったんだ、と一瞬思ったけど

      日経の記事が特に間違ってないとすると「燃料に」投入したエネルギーになってるなあ。
      燃料/Fuelは重水素および三重水素のことしか示してないように思える
    • 「燃料に投入されたエネルギー」って書きたかったんじゃないですかねえ。
      しかしこれも物は言い様で、燃料ペレットの中の水素の同位体にエネルギーが投入され爆縮される以前に、発振されたレーザから何段階にも渡ってエネルギーの変換が行われる訳で、Q値が1超えたつってもペレットに投入されたエネルギーってレーザ発振に使われたエネルギーのどんだけ分の1よって話でね。
      ペレットの投入だって現状はペレットとそれの入った金属製のカプセルを、反応室の中にそーっと精密に置かなきゃならないし。
      まあ、実用化なんてもし出来るとしても遠い未来の話ですわ。
    • by Anonymous Coward

      他のスレで紹介されているphason氏のコメントからすると、
      投入されたエネルギーというより、レーザーとして放出されてから紆余曲折あった末に
      ようやく燃料まで届いたエネルギー、っていうのが正しいようだね。

  • by Anonymous Coward on 2014年02月17日 18時46分 (#2547007)
    ついに核融合を起こせたっぽい、とはまた違うのかな?

    ・Xジュールのエネルギーを使ってレーザを照射
    ・その内、燃料ペレットに吸収されたエネルギーがYジュール
    ・結果、燃料ペレットやらがZジュール分、熱くなった

    と大ざっぱにモデル化したとして、現状、XがYより遙かにでかいので実用化はまだまだで、
    今のところこの手の「小さいが重要な一歩前進」は、YとZの関係が云々のことだと思うんだけど、
    今回のこれは、ZがYを上回った、と言う事?

    燃料ペレットで核反応が起こらなかったらY=Zなので、Z>Yなら、当然、核融合が起こったという事になる。
    「初めてZ>Yになった」というんであれば、「ついに核融合を起こすことに成功」というもっとお祭り騒ぎになりそうな気がするんだけど、
    そういう書き方がされていないと言うことはそういう意味ではなさそうで、結局何が達成されたのかいまいち分からない。
    • by TarZ (28055) on 2014年02月17日 18時50分 (#2547010) 日記

      困ったときのphasonさんの日記 [slashdot.jp]頼み。以下引用。

      今回のキモとなるのは,「ホットスポット部分の加熱に使われたエネルギー」を上回る熱が核融合で発生しましたよ,という点だ.「加熱に使ったレーザーの出力」だとか,「レーザーを出すのに使ったエネルギー」と比較しているわけではない点に注意.
      具体的に言うと,10~20 MJぐらいのエネルギーを消費して(レーザー出力からの適当な推測),1.8 MJのレーザーを発振して照射し,それがhohlraumに当たって発生したX線のエネルギーのうち10 kJ程度を燃料ペレットが吸収し,核融合により14 kJぐらいの熱が出ましたよ(投入熱量の1.4倍出たよ),という話になる.

      • by Anonymous Coward
        うーん…。
        その、核融合で発生したエネルギーが吸収された分を超えた、と言うことにどういう意義があるのかいまいち分からない。
        超えない限り反応を活用できないと言うわけでもないし。

        例えば、目的として核融合発電を考えて、エネルギーは湯を沸かすことに使われるとすると、
        大ざっぱに考えると、ペレットに吸収された10kJ分と、核融合で発生した14kJ、合わせて24kJ分の湯が沸く。
        なにせ、ペレットに吸収された10kJ分も消えて無くなるわけではなく、一旦ペレットに吸収された後、
        最終的にはペレットから湯に吸収されるわけで。

        この過程を、この逆転が達せられる前
        • Q>1が連続運転に最低限必要な閾値だから。20kJ投入して、20kJ+α回収した時に、系に20kJ残っていないと次は20kJの出力が得られない。

          • by Anonymous Coward

            >系に20kJ残っていないと

            • by Anonymous Coward

              熱力学の第二法則があるんで初期状態から24kJほどエネルギーが加えられたからといってその全てが取り出せるとは限らない。というかまず無理。なぜならそれはペレットだった反応済みの物質の内部エネルギーを初期状態程度に下げるって意味だから。
              今回のこの「核融合で発生したエネルギーが吸収された分を超えた」って事の意味は、
              「核融合で発生したエネルギーを他の燃料ペレットにロスなく投入できた時に燃料ペレットを供給するだけで核融合が継続できる最低ライン」
              ってことかと。なんでペレットの吸収したエネルギーを加えないかと言えば、別の燃料ペレットが反応出来る状態までエネルギーを移すわけだから、熱力学の第二法則から反応が起きる状態(反応済みペレットの吸収したエネルギー量)以下になるまでは物理的に無理なので。
              厳密には核融合後の内部エネルギーと温度の関係とかが等しいのかとかあるのかもしれないし、そもそも他のペレットにロスなく投入なんて出来ないけれど、「これ以上なら出来る」ってラインじゃなく「これ以下なら不可能」ってラインを(一つ)越えたって事になる。

    • by Anonymous Coward

      正直なところ、一度火をつけたらそのエネルギーで連続反応が起こせない核融合ではまだ成功とは言いたくないです。
      しかし段階として、
      核融合でエネルギーが取り出せた→レーザーで投入したエネルギーを取り出してるわけじゃないよ、
      という段階は必要だったんじゃないでしょうか。

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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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