絵の上手い下手の基準
まえがき
絵の上手い下手を判断するということは非常に難しいことです。
特に、『あいつはそこそこ上手い』とか『俺は下手な方だけど』みたいな感じで形容詞を使用し絵のレベルを表現する場合、ほとんどは正しい意思疎通ができません。
だから往々にして、実際の絵を見せた時に「下手って言ってたのに上手いじゃねーか!」とか「そこそこ描けるとか言ってたけど全然下手だね」とかみたいなトラブル(?)が生じるのです。
第三者の絵を見る場合も同一で、あのイラストレーター(漫画家でもpixiv絵師でも良いですが)は上手いだとか下手だとか、同じ絵を見ているはずなのに人によって言ってることがバラバラで論争になることが多々あります。
それはなぜなのでしょうか?
答えは意外にも簡単で、つまりは人によって『上手い』や『下手』の基準が大きく違うからに他ありません。
基準が違うのに同じ言葉で語っていては、噛み合わなくて当然ですね。
ですので、このページでは絵の上手い下手を階層(レベル)でランク付けし、基準を強引に定めてしまおうと思います。
このように無理矢理にでも基準を定めてしまえば、その基準を元にして議論ができるので、話が噛み合いやすくなると思いますし、形容詞のみで画力を表すよりは自分の力量も相手に伝わりやすくなる・・・と嬉しいのですがねー。
それではこの先より絵をアップしていきますが、なるべくこちらの免疫事項を読んでくださいね!
※絵はクリックで大きくなります
レベル1
一般的に『かなり下手』と思われがちなランク。
正しい部分より間違っている部分の方が多く、苦手な部分(手や足)は描くことすら放棄しています。
また安易にデジタルソフトの機能(グラデーションなど)を使用しているため安っぽさに拍車がかかっているように見えてしまいます。
レベル2
一般的に『下手』と思われがちなランク。
パッと見た瞬間にどこかしらの違和感に気がついてしまいますが、なんとか人の姿には見えており、レベル1と違ってきちんと完成されています。
レベル3
一般的には『やや下手』と思われるランク
レベル2と比べると身体の構成等が「だいたい合ってる」程度には上達しているので、問題なく人間には見えます
しかしながら細かな間違いが積み重なっているため『上手』には見えず、全体の完成度も中途半端で微妙なラインですね
レベル4
一般的には『普通』と思われるクラス
このくらいにまでなるとパッと見た瞬間に感じる(人体としての)違和感はかなり減ってきます。とりたてて上手い絵ではありませんが、特別下手でもない感じです。しかしながら見る人によっては『下手』と感じることもあるかもしれません
レベル5
一般的には『やや上手い』と思われるクラス
人体のバランスは完璧ではないかもしれませんが、具体的にどこがおかしいのかをすぐさま指摘することは難しいと思います。抜群に上手くはないにしろ、このレベルになると『下手』という印象はほぼ感じません。
レベル5+
パッと見ると上手く感じるのですが、数秒眺めていると「なんかちょっと・・・」と思えてくるクラスです
作品全体のクオリティはレベル5に勝るのですが、局部的におかしな点があったりバランスが狂っていたりするので、どこか気持ちの悪い違和感を感じざるを得ません。
レベル6
一般的には『上手い』と言われるクラス
絵としての完成度が高く、当然違和感も感じません。
このレベル以上になると、甲乙が好みの問題になってきますよね。
レベル7以上
一般的に『かなり上手い』と言われるクラス
文句のつけようがありません
免疫事項
掲載されている絵について
基本的には商業流通している絵、あるいは公的な絵を使っていますが、そうでない個人制作のものに関しては作者さんの承諾をもらって掲載しています。
あくまで目安程度に
当然、このページの評価は絶対ではありません。
あくまで目安程度に軽く考えてくださいね。
絵は絵として評価
掲載されている絵は、あくまで『絵』そのものとして評価してもらいました。つまりその絵を描いた人物の画力までは評価していない、ということです。
要するに、
・ササッと描かなければならないマンガやアニメの絵だから評価を甘くする
とか、
・時間をかけて丁寧に描いたイラストだから厳し目に評価する
とか、そのような事はしていないということです。
ですので、その辺りのことは気にしないでください。
(レベル2にランクしているドラゴン桜の漫画家が本当はもっと上手いことは僕も知っています!)
抽象的な芸術作品は評価対象外
あくまで 『一般的な絵の上手さの定義』を決めるという企画ですので、ピカソのゲルニカみたいな奴は評価対象外です
ランクキング方法
一般的な定義を決める企画ですので、私の知り合いの何人かに協力してもらって絵をランク付けしてもらいました
上のランキングはそれを考慮してのものとなります。強力してもらったメンバーは大学生×3、社会人×2、中学生×1の計6人で、男女比は5:1です。
評価基準
パースがどうだとかデッサンがどうだとか、あえて細かい基準を設定せず、単純にその絵を見た時に「上手いと思うか下手と思うか」のみで評価してもらいました。要は感覚、消費者目線のフィーリング的評価です。ただし、自分の好みはあまり出さずに客観的に見るようにお願いしました。