大雪:山梨・早川町 町の全665世帯1200人孤立

毎日新聞 2014年02月17日 12時18分(最終更新 02月17日 13時40分)

一部で孤立状態が続く群馬県南牧村。路上は除雪作業が中断し、雪の積もったままだ=群馬県南牧村で2014年2月17日午前9時16分、喜屋武真之介撮影
一部で孤立状態が続く群馬県南牧村。路上は除雪作業が中断し、雪の積もったままだ=群馬県南牧村で2014年2月17日午前9時16分、喜屋武真之介撮影

 関東・甲信越地方を14日から襲った大雪の影響が、週が明けても続いている。孤立状態の自治体では、停電や電話の不通も加わり「安否確認すらできない」と職員が焦りを募らせる。国道18号(碓氷バイパス)では立ち往生した車内での寝泊まりが続く。主要道路の通行止めに伴い物流はまひ状態。食料品の一部は店頭から消え、生活への影響が広がっている。

 山梨県南部の早川町は、町への県道が除雪できず町の全665世帯約1200人が14日夜から孤立している。

 町によると、このうち79世帯(約150人)が住む集落では停電も起き、携帯電話も通じない。水道も電気ポンプでくみ上げており、貯水分が尽きると使えないという。非常食などは公民館に備蓄があるが、各戸への町道も通行できず配布できていない。16日朝には糖尿病の町民から「インスリンが切れる」と相談があり、病院から職員が届けたという。

 16日夕まで約30時間にわたって孤立状態になった群馬県南牧(なんもく)村。奥の集落に続く道路の除雪が終わらず、なお約200戸が取り残されている。停電はほぼ解消し、村は1人暮らしの高齢者約230人の安否確認を17日午前8時前から電話で始めた。【藤河匠、喜屋武真之介】

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