神奈川県警によると、15日午前0時35分ごろ、川崎市中原区の東急東横線元住吉駅の下り線ホームで停車中の電車に後続の電車が追突し、脱線した。19人がけがを負ったが、いずれも軽傷だという。雪のために停車していた前方の電車に気づいてブレーキをかけたが、止まりきれなかったという。この事故の影響で、東横線は渋谷~菊名間、目黒線は武蔵小杉~日吉間で運転を見合わせている。

     ◇

 2本の列車はともに元町・中華街行きの8両編成。追突した列車の運転士は県警の調べに「列車が見えたのでブレーキをかけたが、間に合わなかった」と話しているという。当時は雪の影響でダイヤが乱れ、列車の間隔が詰まっていた。

 列車には自動列車制御装置(ATC)が搭載され、制限速度を超えた場合は自動的にブレーキがかかり、列車が駅に止まっていれば後続列車は手前で止まる。東急は「止まらなかった理由は調査中」としている。国土交通省幹部は「ATCそのものの不具合か、雪の固着の可能性がある」とみる。国の運輸安全委員会は調査官3人を派遣した。