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国道20号茅野交差点付近で立ち往生したままの大型車の列=16日正午すぎ、茅野市 |
茅野市と諏訪郡富士見町間約11キロが通行止めとなった国道20号は16日も通行止め区間の中で身動きできない大型車などが少なくとも約150台あり、両市町などが用意した計11カ所の避難所には15日から延べ約590人が退避した。復旧作業は思うように進まず、国土交通省長野国道事務所は「雪の量が多い上、路上に多数の車両があって除雪が進まない」(岡谷維持修繕出張所)としている。
茅野市の国道20号茅野交差点付近では、通行止め解除を待つトラックなどが長い列をつくった。駒ケ根市から千葉県へみそを運ぶ途中のトラック運転手の男性(50)は、15日未明から止まったまま。「今までにない雪の量で仕方ない。開き直って開通を待つ」と疲れ切った表情だった。
富士見町富士見のふれあいセンターふじみには約30人が避難。携帯電話などで交通情報を確認しつつ休息した。車中泊を含め、3日目の晩を迎えるという会社員の古川義将(よしのぶ)さん(34)=東京都=は「精神的に疲れがたまる」。同僚5人と出張で京都に向かう途中だったといい、「仕事の遅れが一番気になる」と心配そうに話した。
センターでは町職員や社協職員10人余が炊き出しなどに当たった。同センターは福祉施設も兼ねており、短期滞在の高齢者8人が15日から自宅に帰れずにいる。職員の小林功(たくみ)さん(43)は「雪かきできず孤立している1人暮らしのお年寄りもいる。電話で安否確認しているが、除雪や食料面が心配だ」と話した。