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【スポーツ】帝京大またもTLの壁破れず2014年2月17日 紙面から
◇ラグビー日本選手権<1回戦>ラグビーの第51回日本選手権は16日、各地で開幕し、大学選手権5連覇の帝京大はトップリーグのトヨタ自動車に13−38で敗れ、打倒トップリーグの目標を果たせず今シーズンを終えた。同選手権準優勝の早大はヤマハ発動機、同3位の筑波大は東芝、慶大は神戸製鋼にそれぞれ敗れ、大学勢4校は1回戦で姿を消した。2回戦は23日、東京・秩父宮ラグビー場で東芝−トヨタ自動車、神戸製鋼−ヤマハ発動機の2試合が行われる。 「いいところもあったし、悪いところもあったけど、これがわれわれの実力ということ」 帝京大の岩出雅之監督(55)は静かに口を開いた。トップリーグ6位のトヨタ自動車と80分間戦い終えて、スコアは13−38。25点差は、これまでの日本選手権でのトップリーグ勢相手の試合では最少差だった。 前半は不利な風下を3−17でしのぎ、風上の後半に入ると7分、1年生SO松田の突破からWTB磯田が左隅へトライ。FWの縦攻撃に切り替えてきたトヨタに2トライを奪われても闘志はなえず、33分にはFB竹田が飛び込んだ。フッカー坂手の欠場にロック小瀧のけがが重なり、ラインアウトが崩壊状態になっても、果敢にボールを動かした。 「うれしかったのは、相手が本気できてくれたこと」と岩出監督。トヨタは試合開始直後にモールで20メートルも前進。サイズに勝るFWで圧力をかけ、タイムアップのホーンと同時にボールを蹴り出した。トップリーグの強敵相手の戦法を、学生相手にも貫いた。 「分析しても、本当に強いと思った。社会人レベルです」と帝京大OBのトヨタSH滑川は舌を巻いた。先輩との対面勝負を終えた来季主将のSH流(ながれ)は「本気で勝ちにきた分、今までよりも悔しい」と唇をかんだ。真剣に勝利を求めればこそ、敗北はエネルギーになる。 「面白くなってきたな」と岩出監督。雪の残るスタジアムで、大学王者の新しい挑戦が始まった。 (大友信彦) PR情報
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