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【芸能・社会】

ベルリン国際映画祭「小さいおうち」 黒木華 最優秀女優賞

2014年2月17日 紙面から

第64回ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した黒木華さん(右)をたたえる山田洋次監督=ベルリンで(共同)

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 【ベルリン共同】世界三大映画祭の一つ、第64回ベルリン国際映画祭コンペティション部門の授賞式が15日(日本時間16日)開かれ、山田洋次監督の「小さいおうち」に出演した黒木華さん(23)が最優秀女優賞(銀熊賞)に選ばれた。

 日本人の同賞受賞は、左幸子さん(1964年)、田中絹代さん(75年)、寺島しのぶさん(2010年)に続き4人目。山田監督作品がコンペで主要賞を受賞するのは5回目の挑戦で初めて。

 授賞式で登壇した黒木さんは「まさかこの場に立てるとは思わなかった。すばらしい映画を作ってくれた山田監督のおかげです」と話した。

 映画は、中島京子さんの直木賞受賞作が原作。昭和初期から終戦にかけて、東京の中産階級の家に奉公した女性タキ(黒木さん)が見た日常と、その家の「奥さま」の道ならぬ恋を描いた。

 審査員の総評では「女性が活躍する作品が多数あったが、黒木さんの演技力が群を抜いていた」と評価された。

 最高賞「金熊賞」には、中国のサスペンス映画「ブラック・コール、シン・アイス」(ディアオ・イーナン監督)が選ばれた。

 ▽黒木華さん 「すごくうれしいです。(着物姿なので)うまく動けないですけど、跳び上がりそうになりました。作品が評価されてのことだと思うので、私は地道に頑張らなきゃいけない。監督のおかげだし、タキちゃんという役をやらせてもらってラッキーだと思います」 (ベルリン共同)

 ▽山田洋次監督 「僕もびっくりしている。(黒木華さんが)国際的女優になれて本当にうれしいです。(評価されたのは)やっぱり初々しさでしょう。あの時代の地方出身者の女性を、今の若い女優さんで演じられる人は少ないのでは。彼女は見事に応えてくれた。同じように諸外国の観客も審査員も感じてくれたんじゃないかな」 (ベルリン共同)

 ◆「小さいおうち」の粗筋 大伯母のタキ(倍賞千恵子)が亡くなり、大学生の健史(妻夫木聡)の元には数冊の大学ノートが残される。その中には、昭和初期に家政婦として働いていた若き日のタキ(黒木華)が経験した出来事がつづられていた。タキの奉公先は、おもちゃ会社の重役・雅樹(片岡孝太郎)と妻の時子(松たか子)、息子が暮らす赤い三角屋根の東京郊外の家。戦争の影が日増しに深まる中、夫の部下の板倉(吉岡秀隆)の出現が一家の平穏な暮らしにさざなみをもたらす。

 ●黒木華(くろき・はる) 1990(平成2)年3月14日生まれ、大阪府出身。野田秀樹さんの舞台を経て「東京オアシス」で映画デビュー。代表作に映画「草原の椅子」「舟を編む」、ドラマ「リーガルハイ」、NHK連続テレビ小説「純と愛」など。同「花子とアン」(3月31日放送開始)に出演予定。 (共同)

 

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