チーズバーガー効果で定位置取りだ。ヤクルト・山田哲人内野手(21)が16日、今季初実戦の起亜戦に1番・二塁手でフル出場し、4打数3安打、2盗塁と大暴れ。「結果を出すことだけ考えていった。今年は打率3割、2桁本塁打、30盗塁を狙う」とぶち上げた。
第1打席から中前、右翼線、左前と別方向に3打席連続安打。「ずっと引っ張り一辺倒だった」が、昨年2軍落ちしたとき杉村コーチに右打ちの重要性を説かれ「広角に打った方が率が上がる」と実感。「今までは『アウトになったらどうしよう』とチビってた」走塁面は、元盗塁王・福地コーチにスタートの切り方を教わり、意識改革が実を結びつつある。
大阪・履正社高では『T−山田』の愛称で高校通算31本塁打、甲子園のヒーローともてはやされ、10年ドラフト1位で入団。1年目もクライマックスシリーズで鮮烈な1軍デビューを飾ったが、2年目はぼほ2軍暮らし。「自分が甘かったことが分かった」。センスだけではやっていけない世界と覚悟を決めて臨んだ昨年、田中浩の不振で94試合に出場したが、定位置を奪いきれなかった。
勝負の4年目。オフは体重増加を課題に、夜食にチーズバーガー3個を食べる『食いトレ』で6キロ増。今キャンプ中、フリー打撃で「生まれて初めて」右翼席へ放り込み、「強い打球が出るようになった。最初感じていた体の重さはもう感じず走れる」と増量効果を実感した。小川監督も「1つレベルが上がったと思わせる内容だった。1年続けてくれれば」と、飛躍を期待していた。 (竹村和佳子)
この記事を印刷する