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【スポーツ】羽生、金 19歳歴史変えた2014年2月16日 紙面から
◇ソチ五輪フィギュア男子男子はショートプログラム(SP)1位の羽生結弦(はにゅう・ゆづる、19)=ANA=がジャンプで2度転倒したものの、フリー178・64点、合計280・09点で初優勝。日本男子フィギュアでは史上初めて金メダルを獲得した。日本勢の冬季五輪金メダルは、2006年トリノ五輪、フィギュアスケート女子の荒川静香以来で、通算10個目、今大会では初めて。SP11位の町田樹(まちだ・たつき、23)=関大=はフリー4位で通算5位。SP4位の高橋大輔(27)=関大大学院=はフリー6位の通算6位。 笑顔なき金メダルだった。「自分の演技ができなくて悔しい」。何度もそう繰り返していた羽生。フリーの演技でジャンプのミスが重なり、夢見た五輪の金メダルは「駄目かなと思った」と言う。世界選手権3連覇中のパトリック・チャン(カナダ)が直後に控えていたのだから、なおさらだ。だが、奇跡は起きた。五輪王者となり、最初にわいた感情が驚きだったという。 「本当にビックリしているとしか言いようがない。結果として優勝できたのは日本人としてすごく誇りに思う」 これまでにない緊張に襲われた。「6分間練習から体が動かず焦っていた」。フリーの曲は「ロミオとジュリエット」。100点を超える世界最高得点をたたき出した前日のショートプログラム(SP)とは打って変わり、緊張からか、動きが硬かった。 冒頭の4回転サルコーで転倒し、めったに失敗しない3回転フリップでも着氷が乱れた。序盤で続いたジャンプのミスに場内がどよめいた。「金メダルが少し遠ざかった」と落胆しかけたが、ここからの踏ん張りが勝敗を分けた。 得点が1・1倍になる後半に入れた5つのジャンプを跳びきる。最後のポーズでリングにしゃがみ込むと、しばらく動けない。それほど全精力を出し切った。 2年前にカナダ・トロントに拠点を移した。昼夜で寒暖の差が激しい土地。「今でもきつい練習をすると発作が出る」。ぜんそく持ちの体にも負担は大きかった。英語が理解できず、ストレスもたまった。それでも帰らなかった。 「呼吸に関してはみんなが言うスタミナは劣っていると思う。カバーできるように一生懸命だった」。ハンディを克服したわけではない。それでも体幹トレーニングで鍛えた体は最後まで動いた。 フィギュアでは日本男子初の金メダル。66年ぶりの10代王者に輝いても、さらに先を見据えた。 「金メダルを取って日本が元気になってくれるなら頑張りたい。世界選手権でも勝てるように一生懸命頑張ります」。羽生の時代が始まった。 (高橋雅人) PR情報
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