・地元政財界による地元政財界のための病院
常勤医4人中3人退職へ、西都児湯医療センター
西都市が出資する第3セクター「西都児湯医療センター」の常勤医4人のうち、内科医2人を含む3人が3月末までに退職することが分かった。医師確保のめどは立っておらず、4月以降は内科の診療ができなくなる恐れがあるという。
同センターの常勤医は循環器内科医2人と脳神経外科医2人。センターによると、循環器内科医の1人が1月中旬、「一身上の都合で2月末で退職する」との辞表を提出。宮崎大医学部から派遣されている脳神経外科医は3月末で派遣期間が終わるが、同大から後任の派遣予定はないという。
さらに、常勤理事の内科部長を務める循環器内科医が22日付で辞表を提出。3月末で辞めるとしており、辞表には「17日の緊急理事会が非公開になり、医師確保に向けた具体的な対応策が議論されなかった。市民には申し訳ないが、この先、市民目線での病院運営は難しい」という趣旨の内容が書かれていたという。
同センター関係者は「このままでは内科は休診にせざるをえない。脳神経外科も1人になれば急患の受け入れは難しくなる」と話している。同センターはベッド数91床で、年間の外来患者数は約1万5000人。
(2013年2月27日 読売新聞)
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引用ここまで
一体、この病院はどんな病院なのか?
気になって調べてみた。
以下、「院長兼理事長」による概要です。
引用ここから
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西都児湯医療センター運営形態 (第3セクター方式)の概要について
医療法人財団西都児湯医療センターは、平成23年3月未で西都市・西児湯医師会が当時の西都医師会病院の経営から撤退したことに伴い、その経営を引き継ぐ形で新設されました。官民共同設立(第3セクター方式)の財団型医療法人という形態をとり、土地、建物、医療機器などは西都市が医師会から買い取って財団に寄附され、平成23年4月1日から業務を開始しました。(宮崎県知事認可平成23年2月)
財団の理事は常勤理事4名(常勤医師3、行政OB1)に加え、非常勤理事に橋田和実氏(西都市長)、米良充典氏(現宮崎県南工会議所連合会会頭)ら政財界関係者など5名が、また、監事には高鍋町副町長ら3名が就任し、経営の透明性・公益性を確保するための体制が築かれています。当センターが地域の中核的医療機関、災害拠点病院(地域災害医療センター)としての役割を果たしていく ためには、地域住民や関係機関・団体との連携・支援体制の強化が不可欠であります。そのため24名の評議員には、西都児湯地区の行政機関の代表、県議会議員、宮崎大学医学部教授など幅広く就任いただき、積極的にご意見を拝聴することといたしました。
今後の喫緊の課題は、狭隘で老朽化が進んでいる病院の新築移転であります。平成24年3月31日に内閣府有識者検討会が公表した「南海トラフの巨大地震に よる震度分布・津波高について(第一次報告)」によると、西都児湯医療圏内市町村のほぼ全域が震度7以上の強烈な揺れに見舞われ、沿岸部の4町の津波高も従来想定の約3倍である10メートル超の大きな津波が想定されています。このため、西都児湯医療圏(約11万)における唯一の災害拠点病院である当センターは、これに対応できる体制の整備を急ぐ必要があります。このため、医療圏内住民等を対象に実施したアンケート調査の結果や関係者のご意見をもとに、建設場所の決定をはじめとする新築移転に向けての手続きを進め、住民の安全安心の確保にさらに積極的に取り組んでい くことといたします。
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引用ここまで
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西都市・西児湯医師会が当時の西都医師会病院の経営から撤退
官民共同設立(第3セクター方式)の財団型医療法人
常勤理事4名(常勤医師3、行政OB1)
非常勤理事に橋田和実氏(西都市長)、米良充典氏(現宮崎県南工会議所連合会会頭)ら政財界関係者など5名
監事には高鍋町副町長ら3名
地域の中核的医療機関、災害拠点病院(地域災害医療センター)としての役割
24名の評議員には、西都児湯地区の行政機関の代表、県議会議員、宮崎大学医学部教授など幅広く就任
・・・。
いやー世の中にはこんな病院もあるんだな。
読んだだけでお腹いっぱいです。
吐き気がします。
これを読む限り、この「院長兼理事長」は市長やら商工会議所やらの「ご意見を積極的に拝聴」する、
つまり地元政財界の言う事をよくきく人なんだろうなあと思う。
そして、多分現場の医師の意向は軽視なんだろうなあwww
常勤医師の周りを、これだけ医療のド素人の政財界関係者で固めてしまうと、
現場の医師として病院の今後の方針を決めようとした時に、
おそらくどこかから文句が出て、
最終的には「院長謙理事長」の判断で偉い人たちの都合が優先されるのではないか?
『 (病院を食い物にしようとする)地元政財界 VS 現場勤務医 』 というのが
よくある標準的な構図ですが、
この病院は院長からして完全に無血開城状態の予感www
いや~このパターンは初めて見たわ、ホント。
日本の医療崩壊の奥の深さを思い知りました。
喫緊の課題は、狭隘で老朽化が進んでいる病院の新築移転
・・・いや、もっと喫緊の課題は他にもあるからwww
どう考えても、それは中長期的な課題だからwww
まあ、地元政財界にとっては、医療現場の状況なんぞ、どーでもよくて、
新しいハコを建てることの方が大事なんですかね?
西都児湯医療圏(約11万)における唯一の災害拠点病院である当センターは、これに対応できる体制の整備を急ぐ必要があります。
今更だけど、ハコだけ立派にしても働く医師がいなかったらダメだってwww
市長(町長)が病院運営に口を出すのでウザい、くらいなら良く聞く話ですが、
一体、この病院の運営に関わっていた政財界の偉い人達は
どんな欲望をこの病院にぶつけたのだろうか・・・?
いや~想像しただけで吐き気と目眩がする。
常勤医4名と小規模にもかかわらず、
91床を回して、2次救急も見て、災害拠点病院で、心カテも脳外科の手術もやって、
夜間急病センターもやって・・・
いくら非常勤医が沢山来ているとは言っても、これは無理でしょwww
僻地医療関係者・僻地政治行政関係者は、
この病院の運営方針を反面教師、他山の医師として同じ過ちを繰り返してはなりません。
地元政財界の言うとおりに地元政財界に都合のいい病院を作ったらどうなるか、
身をもって実証した貴重なモデルケースといえるでしょう。
医師会が経営から撤退した理由は明らかではありませんが、
もしかしたら医師会病院時代から、地元政財界から病院への圧力が相当あったのかもしれない、
それもあって医師会が撤退したのでは?などと想像が膨らんでしまう。
「一度潰してゼロから立て直したほうがいい」 こういう意見はよく出ますし、
医師会が撤退した時が、一番病院(を取り巻く状況)を根本から立て直すチャンスだったと思うのですが、
どうも別な意味でチャンスと思ったのか?、斜め上の方針になってしまったようです。
地元政財界が「医者どもが我々の言う事を聞かないのはケシカラン!!」
と思ったかどうか知りませんけど、
地元政財界の医療のド素人が病院の無茶な将来像を描き、
市民の目線ではなく、それぞれが自分の目線で自分に都合の良い病院にしようとした結果
現実と乖離した欲望を現場に押し付けることになり、
余計火に油を注いでしまったのではなかろうか。
あれもこれもと欲張りすぎて、結局すべてがダメになりました、っていうね。
当ブログ的には、『キング・オブ・ダメ病院』の称号を与えたいwww
「絶対に勤務してはいけない病院」すなわち『禁忌病院』でも( ・∀・) イイネ!
こんなところに勤務しようものなら、政治に翻弄され、行政に翻弄され、商工会に翻弄され、
あるいは大学医局に翻弄され、患者を診るどころではないだろうなあ。
米内沢総合病院、湖東総合病院、上野市民病院など、
このブログでダメな病院の常連として登場してきた病院たちがまともに見えてくる。
23年4月から、どうにか2年近く持っただけでも奇跡的に思えてくる。
まあ、非常勤医も結構いるようだが・・・常勤医の負担はどのようなものだっただろうか。
医師会病院時代から続いていた宮崎医大からの脳外科医の派遣を切られて当然でしょう。
こんな病院にダラダラと派遣していては医局が医局員から見放されてしまう。
辞める3人の先生方はよく2年間耐えたと思う。
自分なら1年持つかどうか怪しい・・・
本当にお疲れ様でした。
今度こそ問題点を真摯に反省し、現実的なプランを立てて実行でできる院長兼理事長が現れることを祈る。
常勤医には脳外と循環器の2次医療(あるいは常勤医のやりたい医療)に専念して頂き、
夜間急病だの災害拠点だのは思い切って捨てるとか、
あるいは建物だけ貸して別組織に運営してもらうとか・・・
まあ、そんな方針を打ち出せば、「政財界」から文句が出るだろうなあ・・・多分。
「政財界」をうまくなだめて、
市民の支持を得ながら医療再生を推進するのが
「院長謙理事長」の仕事なんだろうけどね、本当は。
僕は絶対にそんな仕事したくない、というか結果を残す自信が全くありません。
この病院と上小阿仁診療所、どちらか選べと言われたら迷わず上小阿仁にするわ。
まだ上小阿仁の方が勝算がある。
この病院を立て直すのは
竹槍でB29を撃墜するより難しいかも。
弓矢でデポドンを撃ち落とすより難しいかも。
自分の力が通用する気配が微塵も感じられない。
また、一部に「抜本的医師増員で解決」とか言っている人もいますが、
この病院に関しては医師増員以前の問題です。
労働者が余剰で失業率が高い一方、農林水産業従事者が不足するのは何故?
いくら医師を増やしても『ダメな病院』に勤務する医師は増えません。
医師免許を持ったニートが増えるだけです。
「抜本的医師増員」の前に、全国に散見されるダメな病院の環境改善の方が先決です。