米国食品医薬品局(FDA)のマーガレット・ハンブルグ長官がインドを訪れています。

インドは毎年150億ドルの薬を輸出しており、同国の重要な輸出品目のひとつとなっています。アメリカで販売されている店頭薬の40%がインドで製造されています。

ところが最近、インド産の薬の品質に対して米国から不安の声が高まっています。そこでFDAは去年、インドの160の工場を抜き打ち検査しました。

世界保健機関(WHO)によるとインド産の薬の20%はニセモノなのだそうです。

このため期待していた薬効が無く、それが疾病の悪化につながったなどの事例が報告されています。

インドのFDAに相当するCDSO(Central Drugs Standards Organization)は323名のスタッフしかおらず、これはニューヨーク・タイムズによると米国FDAの2%に過ぎないそうです。

インドは薬の知的所有権や生産に関して、アメリカとは極めて異なる考え方、価値観を持っています。それが両国の薬事行政担当者の一層の対立につながるのではないかと懸念されています。