弓弦羽神社:結弦も参拝 ファンの聖地に 神戸
毎日新聞 2014年02月15日 18時28分(最終更新 02月15日 20時35分)
ソチ冬季五輪のフィギュアスケート男子で羽生結弦(はにゅう・ゆづる)選手(19)=ANA=が金メダルを獲得した15日(日本時間)、神戸市東灘区の弓弦羽(ゆづるは)神社には、朝からファンが次々と参拝に訪れた。名前が似ていることからファンの「聖地」になっており、快挙の祝福や願いがかなったことへのお礼の意味を込めて手を合わせていた。
神社の名称は一帯が「弓弦羽の森」と呼ばれたことが由来。ここ数年、羽生選手の活躍で応援の絵馬を奉納するフィギュアファンが訪れるようになり、今年に入って激増したという。
羽生選手は2011年7月に参拝し、「世界のトップになれますように…… そして、東北の光となれるように!」と書いた絵馬を奉納した。澤田政泰(まさやす)宮司(60)は「一緒に来たお母さんからあいさつされ、後で有名な選手と知って驚いた。当時は線が細いという印象を受けたが、たくましくなった」と目を細めた。
この日、参拝客は普段の数十倍に上った。ファンが奉納した絵馬には「初めての五輪であのような演技をしたことは素晴らしい。これからも活躍を」といった祝福の言葉のほか、「納得の演技ができました。羽生結弦(代)」と羽生選手の名で代筆したとみられるものもあった。
お礼の絵馬を奉納した兵庫県芦屋市の市立精道小6年、大谷美緒さん(12)は「羽生君の来たところに来てみたかった。次は女子も頑張ってほしい」と笑顔。30年来のフィギュアファンという同県尼崎市の博物館職員、栗木恵美さん(52)は「すごいことを成し遂げてくれたので、神社にもぜひお礼したいと思って来た。東日本大震災と阪神大震災の被災地がこういう形でつながったことにも感動した」と話した。【渡辺暢】