借金まみれの韓国、公的債務も1000兆ウォン超

 韓国が借金まみれの状態に陥っている。すでに家計債務は1000兆ウォン(約96兆円)を突破したことが発表されたが、公共部門の債務も1000兆ウォンを超えたことが分かった。企画財政部(省に相当)は14日「政府と非金融系公企業の借金を全て合わせた韓国の公的債務は2012年現在で821兆ウォン(約79兆円)に達する」と発表した。これは韓国の国民1人当たり1628万ウォン(約155万円)という計算になり、国内総生産(GDP)の64.5%を占めることになる。これまで国際機関が引用してきた韓国政府の債務比率(39.7%)の1.6倍に達する。

 これは国際通貨基金(IMF)の基準に従って計算したものだが、政府が公企業の債務と政府の債務を合わせて統計を出したのは今回が初めて。公企業の債務は最終的に国が肩代わりすることになるため双方合わせて計算すべきという論理だが、雪だるま式に膨らんだ公企業の借金を合算したところ、公的債務がとてつもない規模になったというわけだ。

 さらに、今回政府が発表した公的債務には、国民年金が保有する国債、公社債(134兆ウォン=約12兆8200億円)、公的金融機関の債務は含まれていない。だがこれらの債務も状況によってはいつ政府の借金となるか分からない。また公務員と軍人に今後支払う年金額の負担(437兆ウォン=41兆8000億円)、民間企業が返済できない場合に政府が肩代わりする保証債務(146兆ウォン=約14兆円)の一部も、政府の借金になる可能性がある。

 財政の専門家たちは、これらの負担を全て合わせると、事実上の公的債務は既に1000兆ウォンを突破したと考えるべきだと指摘する。企画財政部はこうした指摘に対し「IMFの基準に従って、年金関連の債務や、民間企業に一次責任のある保証債務は別に集計している。先進国でもこれらを合算してはいない」と説明した。

 昨年末に家計債務が1000兆ウォンを超えたのに加え、年金と保証債務を含めた公共部門の債務まで1000兆ウォンを軽く突破したことで、韓国は「公的債務1000兆ウォン、家計債務1000兆ウォン」時代に突入してしまった。全国経済人連合会のペ・サングン(全経連)経済本部長は「経済の3大主体である家計、企業、政府のうち、家計と政府の借金が1000ウォンを超え、それぞれの支出への制約も大きくなった。経済全体の活力が失われるという悪影響も懸念されるため、大きな枠組みでの債務管理戦略を考えなければならない」と述べた。

キム・テグン記者
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