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14 Feb 2014 18:33

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「日米安保条約はもはや賞味期限切れ」 日高義樹氏に聞く「いま備えるべき日本の安全保障」論

JBpress 2014/2/14 12:24 井本 省吾

 インド洋ではインドが海軍力を増強しており、中国の中東からの石油輸入ルートを脅かす存在になりつつある。インドはイランやアフガニスタン、イラクも味方につけ、中央アジアからインド洋にかけて中国の動きを封じ込めるだろう、と見られています。

 ロシアやインドネシアも今後、中国の拡大阻止に動く。米国が内向きになるにつれ、中国の周辺国も勢力を伸ばすわけで、「実は中国は東シナ海や南シナ海で威張っている余裕なんてない」とも見られています。

 井本 安倍晋三首相が就任以来、インドや東南アジア、ロシアとの外交を活発に進めているのも、対中牽制が1つの狙いです。

■日本は憲法を改正し、核武装を含め自力の軍事力を持て

 日高 でも、そんな外交より、まずは憲法改正、自力で守る姿勢を固めることの方が重要ですね。中国はミサイルで攻めてくる可能性もあるので、米国頼みにせず抑止力として日本もミサイルを持つ。そういう気概が必要ですよ。

 井本 核武装はどうですか。

 日高 そこまで考えていいと思いますね。

 井本 米国が嫌がっているんじゃないですか。

 日高 いや、キッシンジャーなんか「なぜ日本は核兵器を持たないんだ」って言っていますよ。ただ核兵器を持つ国が増えると、安全保障戦略が複雑化して面倒だから、日本の核武装に反対するという声が根強いのも事実です。

 井本 米国には日本が核武装すると米国を攻撃するかもしれないという不安もあるようです。広島、長崎への原爆投下の報復をされるのではないかと。

 日高 1つの解決策は英国方式でしょう。英国の原潜の核ミサイルは米国から借りている。日本も核ミサイルを米国から借りる仕組みにすれば、核兵器使用について米国がコントロールできますから。

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