掛布DCは身振り手振りで、気になった右足を指摘した【拡大】
安芸から沖縄へ。ついに宜野座キャンプに合流した掛布DCが真っ先に熱血指導したのは、“掛布チルドレン”の若手ではなかった。呼び止めたのはキャプテン鳥谷-。ミスタータイガースとして、どうしても熱い思いを直に伝えたかった。
「『鳥谷の阪神』として、優勝しなければいけない時期にきている。(鳥谷は)『本塁打を20本ぐらいは打ちたい』ということは言っていましたね。実際、20本打ったこともあるんですよね。彼がチームリーダーとして引っ張っていくため、必要なこと」
2005年を最後に優勝から遠ざかる。鳥谷の20本塁打は09年だけで、昨季は10本だった。その間、チームは補強を繰り返し、今季も大砲ゴメスらを獲得。しかし、生え抜きのリーダーがけん引してこそ強くなれる。1985年の日本一で4番を張った掛布DCだからこその思いだ。
OBの金本知憲氏(評論家)と鳥谷の打撃練習を見守ると、言わずにはいられなかった。
「4日間(の滞在)ですから、どこまでやっていいのか難しいですが…。金本と『じゃあ言ってみるか』となって。いろんな話をしました」
そしてシーズン20発への修正ポイントに挙げたのが、「右足」だ。
「鳥谷は強い体をもってますし、パワーも金本に負けないぐらいあるのに、本塁打の数を比べると金本より全然少ないというのは何なんだ、と。彼は(右)ひざをひねるんですよね、内側に(つま先が向く)。(修正すると)ちょっと男らしくなるよね。力強くなる。腰がすわった、四股を踏むようなイメージ」
要するに、右足を内向きにやさしく出すのではなく、四股を踏むように力強く地面に踏み出せ、というわけだ。