ソフトバンクは12日、2013年度第3四半期決算を発表した。米携帯3位のスプリント買収や、インターネット関連事業などが好調で、売上高は前年同期比94・4%増の4兆5617億円、営業利益は同46・3%増の9242億円となり、ともに過去最高だった。

 孫正義社長は東京都内で会見し、スプリントの買収で「携帯の契約数が(日米の合計で)1億件を超えた」と説明した。スプリントは経営指標が悪化していたが、13年度に好転したという。米国内で高速通信サービス「LTE」のエリアを広げるなど、買収後の堅調ぶりも強調した。

 買収する方針の米携帯4位のTモバイルUSについては明言を避けたが、「米国はネットワークも価格も、世界に比べて激しい競争をしていない」と指摘。「上位2社(ベライゾン・ワイヤレスとAT&T)が寡占をエンジョイしている」とし、買収で米国市場での地位を強めることに意欲を見せた。

 また、「本業中の本業」(孫社長)というインターネット事業では、中国のアンドロイド端末で過半数に導入されているというアプリ検索サービスの「ワンドゥージャ」に出資し、株式の約15%を取得して筆頭株主となったことを明らかにした。