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和食の理想は「1975年のメニュー」 エネルギー燃焼よく肥満抑制 東北大研究
今回の研究に際して、都築准教授らは75年のほか、60(昭和35)年、90(平成2)年、2005(17)年と、15年ごとの4つの年の平均的メニューを割り出した。厚生労働省「国民健康・栄養調査」や文部科学省「日本食品標準成分表」を参考にしたという。
多くの食材少しずつ
60年の朝昼夕3食の平均的なメニューは「コメの割合が多く、おかずの種類・量が少ない」特徴があり、75年に比べると栄養バランスに劣る。90年は「乳製品やイモ類が豊富だが、食の欧米化の影響で朝のパン食が増えた」傾向にあり、カロリーの摂取過多につながる。2005年は「コメが少なく、肉類、油脂類が多いのと、丼ものやパスタなどの単品メニューが目立ってきた」特色があり、油分の取り過ぎになっている。
都築准教授は「和食丸ごとの有益性を年代別のデータで立証できた。メタボや肥満は日常の食生活の偏りが原因ともなっている。その予防のためには、多くの食材を少しずつ食べるという75年ごろのメニューを思い出してほしい」と呼び掛ける。
和食の理想の組み合わせが広まれば、世界の健康長寿に貢献し、和食イコール健康という価値がさらに高まることだろう。
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和食の海外人気、ほぼ定着
すしブームから始まった和食の人気は一過性に終わらず、海外でほぼ定着し、世界中の日本食レストランの店舗数の増加という形になって表れている。
農林水産省のデータでは、海外での店舗数は平成18年に2万4000店だったのに対し、25年(3月現在)には5万5000店と2倍以上に伸びている。ただ、日本食を調理するシェフが十分な教育や指導を受けていない外国人が目立ち、伝統的な和食とはほど遠い料理を出す店も少なくない。こうしたことは本来の和食を届けるうえでの課題となっている。
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