高橋大輔はSPで4位 “話題曲”のSPで上々の演技
デイリースポーツ 2月14日(金)4時20分配信
「ソチ五輪・フィギュアスケート男子・SP」(13日、アイスベルク・パレス)
29番目に登場した高橋大輔(27)=関大大学院=は、86・40点で暫定4位につけた。
数々の試練を乗り越え、ソチのリンクに立った高橋。大一番で、その精神力の強さを見せた。
演技が始まると、「ヴァイオリンのためのソナチネ」の音色にのって、伸びやかな演技を披露。最初の4回転は若干乱れたものの、続くトリプルアクセル、トリプルルッツ〜トリプルトゥーループのコンビネーションジャンプもしっかり決め、得意の華麗なステップでも会場を沸かせた。終了後は軽く笑みを浮かべ、声援に応えた。
演技後のインタビューでは「最初のジャンプでなかなか苦労していたので、試合の本番にかけていたんですが、成功させることができなかったんですけど、あとの不安要素もあった中で…自分の滑りというのはできなかったんですが、精いっぱいはやれたかと思います」と笑みを浮かべながら振り返った。
大会直前の5日には、SPでの使用曲「ヴァイオリンのためのソナチネ」が、発表されていた佐村河内守氏でなく“ゴーストライター”が作曲したものだと発覚。国際スケート連盟の選手紹介ページや五輪の公式記録サイトから作曲者の名が削除されるなど、リンク外で思いも寄らぬ大問題に巻き込まれた。それでも高橋は「このタイミングで、勘弁してよっていうのはあった」と笑いながらも「作った人が誰であろうと、どういう形だろうとすばらしい曲ですから」と、使用に迷いはなかった。
また、昨年12月のグランプリファイナルは、右足の負傷のため欠場。代表入りすら危ぶまれていた。ライバルの小塚崇彦との争いを制して代表に選ばれた際は、涙を浮かべていた。
多くの人間の思いを背負った舞台。「厳しい戦いですけど、まだまだ終わってないので…今日とりあえずひと段落という感じですかね。明日も精いっぱいやることをやって、今自分ができる最高のパフォーマンスを目指して、やるだけだと思います」と前を向いた高橋。その底力は、存分に輝きを放った。
最終更新:2月14日(金)4時45分
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