鹿島火力発電所は石油を燃料に使う旧来の設備に加えて、最先端のガス火力発電設備3基の試運転に入った。「7号系列」と呼ばれていて、1基で41万6000kWの発電能力がある。いずれも2012年に稼働したガス火力発電設備をコンバインドサイクル方式に変更して発電効率を1.5倍以上に高めた(図1)。
試運転中の3基は2014年5月から7月にかけて営業運転へ移行する予定だ。3基の発電能力を合計すると124万8000kWになり、既存の石油火力と合わせて564万8000kWの供給力を発揮する。国内の火力発電設備では同じ東京電力の富津火力発電所の504万kWを抜いて最大の規模になる。
東京電力は刈羽柏崎原子力発電所の再稼働を推進する一方で、LNG(液化天然ガス)や石炭を燃料に使った高効率の火力発電設備の建設を急ピッチで進めている(図2)。2014年は鹿島火力発電所と千葉火力発電所の設備増強によって供給力が100万kW近く増える。原子力発電所が再稼働しなくても、供給力に不安はない。
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