85歳と61歳の親子が餓死か2月13日 19時22分
12日、東京・墨田区の住宅と都営アパートで、それぞれ高齢の親子と夫婦が死亡しているのが見つかり、高齢の親子の住宅には食べ物がほとんどなかったことが警視庁の調べで分かりました。
警視庁は餓死した可能性があるとみて、引き続き調べています。
12日午後、東京・墨田区八広の住宅で、この家に住む85歳の母親と61歳の次男が1階の居間にあるこたつで死亡しているのが見つかりました。
これまでの調べで、親子は2人で暮らしていて、目立った外傷はありませんでした。
警視庁が母親の遺体を詳しく調べた結果、直接の死因は心臓の疾患で、死後2週間ほどたっていたことが分かりました。
また、2人とも痩せていたほか、住宅の中にはほとんど食べ物がなかったということで、警視庁は2人が餓死した可能性があるとみて引き続き調べています。
一方、12日夜、墨田区文花の都営アパートの部屋で死亡しているのが見つかった79歳の夫と87歳の妻は、それぞれ脳出血と心臓の疾患で、いずれも今月10日ごろに死亡していたことが警視庁の調べで分かりました。
夫婦は2人暮らしで、郵便受けには3日分の新聞がたまっていたということで、警視庁は2人が相次いで病気で死亡した可能性があるとみて、詳しく調べています。
定期的に見回るも
死亡しているのが見つかった85歳と61歳の親子について、区は定期的に見回りを行っていました。
墨田区によりますと、平成21年から区内に住む65歳以上のお年寄りを中心に自宅を訪問する見守り活動を行っていて、親子の家にも区が委託した支援員が定期的に訪れていました。
支援員はおととし7月以降、合わせて15回家を訪れ、生活の様子を確認していましたが、母親は耳が聞こえにくい様子があるものの介護などは必要ない状況だったということです。
また、支援員が母親と最後に会ったのは去年12月で、特に変わった様子はなかったということです。
今月3日にも支援員が訪問し、このときは呼びかけには応じなかったということですが、ポストに郵便物がたまっていなかったため、外出していると判断したということです。
墨田区では「見守りを行っている家庭でこのようなことになりとても残念だ。今後、同じようなことが起きないように地域の自治会と連絡を密にして、これまで以上にお年寄りの生活実態の把握に努めたい」と話しています。
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