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収録時間/39分 初回放送日/1987.08.06
広島市段原は、原爆投下の際、比治山が壁になり焼残った町である。この町で昭和21年に開業した中山広実医師は、40年にわたり被爆者の治療と健康管理にあたってきた。被爆者の多くは、戦後のヤミ市から出発した広島駅前市場の住人と、古い木造アパートが並ぶ段原地区の人たちである。いずれも一発の原爆で肉親を失い、激動の戦後を懸命に生き抜いた人たちである。彼らは今、老いの身に生活の不安と焦りを抱いている。20年間民生委員をつとめた中山医師の夫人武子さんは、一人暮しの老人や生活に困窮する原爆孤老のよい相談相手となっている。中山夫妻と被爆者の40年にわたる絆を見つめたドキュメンタリー。
1988年度 地方の時代賞映像コンクール審査委員会推賞 |
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