韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相とドイツのシュタインマイヤー外相が11日に電話会談し、尹外相は過去の歴史に対するドイツの「模範的な事例」が、歴史問題をめぐり溝が深まっている東北アジアの問題解決のいい手本になるとの認識を示した。韓国外交省が12日に会談内容を発表した。安倍政権に歴史認識問題への対応を迫る意図があるとみられる。

 尹外相は統一問題についても、ドイツの経験から教訓を得たいとした。これに対し、シュタインマイヤー外相は域内協力に関する欧州の経験に言及した後、分断の経験と統一の過程について両国間で相互協力の方法を議論していくことを提案し、尹外相も歓迎の意を表した。朝鮮半島情勢についても意見を交わした。(ソウル=貝瀬秋彦)