♯09〈日影・ガラスハウス〉
更新日時 2013年09月26日
六合エリア・国道292号線沿いにそれはありました。
「夜にライトアップされると、もっときれいなんですよ」と吉田樹人さん。
今回の作品『プラネット』は、ガラスハウスの中にゆっくりと何かが
回っています。なんとグローブジャングルジム。幼いころ、誰でも1度は
遊んだ経験のある回転遊具です。
「誰でも知っている風景ですが、このジムは止まることはありません。
地球も世界も同じだと思っています。絶対的なものはこの世にはなく、
常に変化して流れていると思うんですよね」
ガラス張りの温室は環境を、そしてジャングルジムはその中で生きる
私たちやそれを取り巻く世界を現している、といったところでしょうか。
思わず登りたくなってしまいますが、実はこのジャングルジム
「発泡ウレタン」という大変軽い素材でできています。
普段はおもに断熱材として使用されるもので、
鮮やかな黄色は素材そのものの色だそうです。
吉田さんの作品のテーマは“都市”。前回のビエンナーレにも
四万温泉エリアで『スベリダイ』という作品を発表しました。
室内にある大きな滑り台、記憶にある方も多いのではないでしょうか。
人の流れ、時の流れ。絶えず変化するモノの先に見える何かを
吉田さんは求め続けています。