中之条ビエンナーレ

♯06〈丸伊製材〉

更新日時  2013年09月17日

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今回、丸伊製材のかつて住居だった建物すべてを作品とする大和由佳さん。
1日の生活を1つの建物のなかにすべて表現しています。
土間には蚊帳、丸いタイル張りのお風呂、
そして家族のくつろぎの空間の真ん中には1本の杖。
「中之条町のお祭りで、杖をつきながらやってきて
楽しんでいるおばあちゃんと出会いました。
身体の不自由さを補ってくれる杖、それは精神のよりどころでも
ある気がしたんですよね」というわけで
中之条町中のお宅に「杖、ございますか?」と聞いて回った暑い夏の日。
その数なんと130本!
杖と共に存在する風景を、スライドとして切り取りました。
狭い階段を上がった2階の暗闇に、静かに浮かび上がらせています。
ひとつ残念なのは、実際に杖を貸してくれた方々が、この急な階段を上って
作品が見られないこと。
「お礼の意味も込めて、1日でもどこかで投影できれば嬉しいですけど」
それよりもまず、作品を仕上げないとですね、と大和さん。
この日は1階に灰をていねいに床に敷き詰めている最中でした。
会期中もメンテナンスや微調整を行っていきます。


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