シャープな振りをみて、和田監督(左)も思わず笑みがこぼれた【拡大】
午前11時すぎ、誰もいない室内練習場にカキーンという打撃音が響き渡った。前日11日、宜野座キャンプに合流したゴメスが休日返上で打ち込みを敢行。オマリー打撃コーチ補佐の投じた65球のうち、はじき返した打球の半分以上がライナー性だった。
「あした、もう一日、自分のメニューをやらせてもらえると聞いた。あさってからチームに合流したい」
4番候補から力強いセリフだ。この日は和田監督を筆頭に黒田ヘッド、吉竹野手総合コーチらも休日返上で1時間、打撃練習や守備の動きなどをチェック。その後、和田監督と話し合い、14日からのキャンプ本隊合流が決まった。もちろん、周囲が期待するのは初めての屋外での打撃練習での豪快な一発だろう。
「あさって外で打てる準備はできている。本塁打でみなさんに喜んでもらえるような打撃ができればいいが、自分は広角に打つタイプだからね」
こう謙そんしたが、1月下旬に生まれた第1子の長女の体調不良でキャンプ合流が遅れたことを感じさせない。前日11日も40スイングでサク越え性の打球は19発。だから首脳陣もOKサインを出したのだ。
「まだ2日しか見ていないけど(打撃練習の)意識もセンターから右中間方向。でも、引っ張るときの打球音、インパクトのね。あれは確かに力がありそうと」と目を細めた指揮官。昨年加入し、結果を残せず退団したコンラッドとは違う-ということを確信した。