2009年10月14日

「坂之上の雲」にかける思い、西村与志木

西村与志木


NHKでドラマを作って34年。

最初は、赴任先の高松放送局で作ったラジオドラマだ。

テレビドラマは、東京のドラマ部に来てすぐに提案が採用され、
制作を始めた「野のきよら山のきよらに光差す」。

四国の四季を舞台に、お遍路さんを題材にして1年の長期取材で取り上げる予定だった。


ところが、脚本が難航し、完成まで3年もかかった。

予算もオーバー。

これで二度とドラマを作ることはないだろうと思ったら、
幸運にも、この作品がモンテカルロ国際テレビ祭で最優秀作品賞にあたる賞を受けたのだ。


私にとってもう一つ、ドラマ制作の大きな力となったのは、
米ハリウッドの経験。

90年当時、NHKでは映画製作に乗り出そうという機運が盛り上がっており、
そのノウハウを学ぶためにロサンゼルスへ飛んだ。

「ダイハード2」の撮影現場から始まった3年の学習は、
驚きの連続だった。


制作中のスペシャルドラマ「坂の上の雲」は、映画に劣らないスケールだ。

最大の山場といえる「日本海海戦」の舞台、連合艦隊の旗艦「三笠」

石川県加賀市で撮影した。

本木雅弘さんが四国・松山出身の参謀、秋山真之を演じているのを見ていて、

ハリウッドも四国の情景も、ついこの間の出来事のように呼び起こされた。

(朝日新聞TVダイアリー)


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坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)


ニックネーム 美代子 at 19:34| Comment(0) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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