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【芸能・社会】

「3年前から聞こえていた」 佐村河内さんお詫び状

2014年2月13日 紙面から

12日未明、佐村河内守さんの代理人の弁護士から送られてきた謝罪文

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 広島市出身の被爆2世で「両耳の聞こえない作曲家」として知られた佐村河内守さん(50)の楽曲が別人の作品だった問題で、佐村河内さんが12日未明、「3年前くらいから言葉が聞き取れる時もあるまで回復していた」と明らかにし、近いうちに公の場で謝罪する意向を示した。代理人の弁護士を通じて直筆の謝罪文を報道機関に送付した。

 作曲家の新垣隆さん(43)が代作していたことは「2人きりの秘密。妻にも誰にも話していません」と記した。

 田村憲久厚生労働相は同日の記者会見で、障害年金の受給の有無を確認し、受給要件を満たしていなければ返還を求める考えを示した。身体障害者手帳を交付した横浜市の担当者も事実確認など調査をするとしている。

 佐村河内さんは「3年前くらいから耳元ではっきり、ゆっくりしゃべってもらうと、こもってゆがむ感じはありますが、言葉が聞き取れる時もあるまでに回復していました」と説明。体調が悪いときは聞き取れないこともある、としている。

 だが、かつて聞こえていなかったことは真実だとし、6日の記者会見で「初めて会った時から耳が聞こえないと感じたことはない」と指摘した新垣さんの発言には「事実と違う」と反論した。

 文書は便箋で計8枚。取得した聴覚障害2級の身体障害者手帳について、専門家の検査を受けて2級でないと判定されれば手帳は返納するとの意思を示した。

 「偽って生きてきたことを深く恥じています」「売名行為と見られても仕方ない」などと悔いる言葉もつづられている。

 ソチ冬季五輪で曲を使用するフィギュアスケートの高橋大輔選手(27)や東日本大震災の被災者、被爆者らに対しては「本当に多くの人たちを裏切り、傷つけてしまったことを心から深くおわびします」と謝罪した。

◆謝罪文の要旨 

 多くの人たちを裏切り、傷つけてしまったことを、心から深くおわびいたします。自分を偽って生きて来たことを深く恥じています。私の要求に18年もの間応じて来たことから、人生が狂ってしまった新垣さんに対しても、おわびします。

 聴覚障害2級で手帳をもっていることはまちがいありません。聞こえなくて、ひどい耳鳴りに悩まされ続けていたことは本当です。3年前くらいから、耳元で、はっきり、ゆっくりしゃべってもらうと、こもってゆがむ感じはありますが、聞き取れる時もあるまでに回復していました。ただし、体調が悪い時は聞き取れないこともあります。

 もうこれ以上、うそにうそを重ねるのはやめると決めました。耳のことは専門家による検査を受けてもいいです。2級ではないと判定されたのなら手帳はお返しします。

 新垣さんとの関係は2人きりの秘密でした。私が被爆2世であることも真実です。両親は被爆者手帳を持っております。

 私がやってきたことは売名行為と見られても仕方のないこと。しかし、被爆者や震災の被災者、障害を持った人の助けになればという気持ちもありました。私を信じてくれた方々に、もっと大きなショックを与えてしまったことになります。近いうちに必ず公の場で謝罪をさせていただきます。

◆代作者「言葉待ちたい」

 佐村河内守さんが文書で謝罪したことを受け、楽曲を代作していた新垣隆さんが12日、「先日の会見と『週刊文春』のインタビューでお話ししたことが全てです」とするコメントを発表した。新垣さんは「近日中に公の場で謝罪をされるとのことですので、その時の言葉を待ちたいと思います」としている。

 

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