最悪の結果となった東京都知事選 - 細川陣営の敗因を総括する

2/9に投開票された都知事選は、マスコミが事前に情勢報道していたとおりの結果になった。細川護煕と宇都宮健児の票は、きれいに二つに割れ、両方を合算しても舛添要一に届かないという惨敗に終わっている。昨夜(2/8)のテレビでも今朝の新聞でも、脱原発が争点にならなかったことが大きく報じられ、都民が脱原発を争点として選ばなかったことが、細川・小泉の敗因に繋がったと総括している。この意味づけに対して有効な反論を返すことは難しい。脱原発は支持されなかった。昨夜の石原伸晃のコメント等を聞いても、政権側が、今回の民意と審判を根拠に、「脱原発は時間をかけて」、「安全と判断された原発は再稼働を進めて行く」、という方針と姿勢を強めるのは明らかだ。残念なことに、脱原発の候補を一本化した選挙に持ち込むことができず、脱原発は争点から外される構図となり、脱原発の意思が否定された選挙結果となった。民主主義は多数決が原理であるから、この有権者の多数意思を都民(国民)は尊重しなくてはならない。断腸の思いだ。また、一昨年末の衆院選、昨年夏の参院選、今回の都知事選と、三回続けて「脱原発」は争点となることなく、景気や雇用やといった通常の関心事項の脇に追いやられる結末となった。TWにも嘆きを書いたが、おそらく、今後、永久に「脱原発」の民意が証明される政治機会はなく、日本人は主体的に脱原発を決断することはないだろう。 

脱原発運動は続くし、確執と緊張を孕みながら市民運動は続くだろうが、それが、脱原発の政治決断に繋がるというフェーズは到来しないものと思われる。再び、寺島実郎と経産官僚の「原子力立国」の方向へ揺り戻されるだろう。また、それ以上に深刻なのは、自公候補を圧勝させたことにより、安倍晋三の権力基盤をさらに強固に盤石にさせてしまった点だ。安倍政権への批判票の民意を示すことができなかった。候補者たちは、安倍晋三の暴走を止めると口々に言いながら、一本化することなく、選挙に勝つ方策を講じようとしなかった。今回、一人の市民として言えば、どうしても秘密保護法を争点にして欲しかったし、安倍晋三の戦争政策に対して正面から弾劾する論陣が張られ、各候補の政見が世論を喚起する場を作って欲しかった。ところが、本来、それを最も熱弁すべきだった社共推薦の宇都宮健児は、都政プロパーに関心を集中させる差別化の作戦に出て、福祉や雇用の諸問題を訴えて票を掻き集めていた。反戦平和は全く前面に浮上せず、集団的自衛権や改憲や靖国の問題が議論される場面がなかった。澤地久枝やむのたけじの悲痛な訴えは実を結ばず、有権者の注目を浴びることはなかった。最も焦眉の争点は、戦争と平和をめぐる問題であり、この一点で反安倍勢力が結集して対抗するべきだったのに、選挙戦では全く無視される結果となった。

今日(2/10)の朝日の紙面に、細川・小泉の脱原発戦略が不発に終わったことを、何やら揶揄する浮薄な政界記事が載っている。細川護煕の敗因は、一にも二にも候補者本人にあり、本人と陣営スタッフの無能と無策にあった。その意味では、細川護煕を候補者に選んだ小泉純一郎の失敗と言える。脱原発を掲げて、都知事選で政局(安倍晋三との権力闘争)に出るなら、勝てる人物を担がなくてはならず、例えば、竹下景子(60歳)か川田龍平(38歳)を擁立しなくてはいけなかった。長野智子(51歳)か小谷真生子(48歳)を口説いて引っ張り出す手もあっただろう。どういう判断ミスなのか、76歳の細川護煕を候補に据えてしまった。1/14にオークラでの出馬会見に登場したとき、小泉純一郎の啖呵は戦意があって訴求力十分だったが、細川護煕の蚊の鳴くような軽い声は、選挙を戦って勝とうとする闘志に燃えた政治家の言葉ではなかった。1/14の時点で、候補者に問題ありと不安がよぎったが、さらに選対の組閣で醜悪な失態を演じるという顛末が追い打ちをかけた。不細工な連中の猟官運動が横行していた。また、電通かどこかの、細川護煕がトップを独走しているという「調査情報」をナイーブに信用し、宇都宮健児との一本化を拒否し、それは左翼色が着いて逆効果だなどと嘯いて不遜に自惚れた時点で、細川護煕の敗北は決定的になっていた。細川護煕のHPを見ても分かるが、政策は本当に中味が空疎で、佐川急便の1億円問題の釈明ばかり情報が多い。

あのとき、出馬を正式表明した1/14から一週間、マスコミの前に出ようとしなかったのは、1億円問題を穿られるのが面倒だったためだ。その弁解の想定問答ばかりに頭を回し、肝心の選挙の政策項目を埋めなかった。政策要項を纏める知恵のある参謀も不在だった。告示前の記者クラブの討論会をかわし、1/23から即、小泉純一郎と選挙カーの上に立てば、公選法に守られた日程となり、マスコミに1億円問題を追及されることもなく、万事が巧く運ぶと目論んだのだろう。浅はかなタヌキの皮算用だ。最終盤の2/6の報ステで、4候補者が揃った討論会を初めて目撃したが、細川護煕は何も発する政策の言葉を準備していなかった。立て板に水でピシピシと数字を並べ、都行政の諸問題を明敏に提起し、石原都政の荒廃を批判する宇都宮健児の説得力とは雲泥で、否、雲泥以上で、これが都知事選の候補者かと鼻白んだほど悲惨だった。政策の内実が寸毫もない。無駄に激しく舌を回していたのは、田母神俊雄も舛添要一も同じだったが、細川護煕にはテレビでアピールして点数を稼ごうという意欲すらなかった。司会の古館伊知郎が、公平を期して均等に時間を与えているのに、何も喋ることがなく、無言で黙りこくり、古館伊知郎とにらめっこして数秒間が流れるという呆れる場面もあった。古館伊知郎も唖然だったはずだ。76歳の細川護煕は、寒空の下の連日の街宣で疲れていたのだろう。忍耐の弱い貴族の殿様は、何で俺がこんなことしなきゃいけないのかと、苦痛になっていたのではないか。

以前の記事で同じことを指摘したが、細川・小泉陣営は、マスコミを味方につけなければいけなかった。マスコミ(朝日・毎日)を味方につけ、脱原発の風を起こしてもらい、無党派層に浸透させて惹きつけること。それが、この陣営の選挙戦略の基本であり、勝利の方程式だったはずだ。脱原発を掲げて安倍晋三に喧嘩を売る小泉純一郎、という千両役者が出現し、大衆が沸き立つ舞台装置は整っていた。あとはマスコミが囃し騒げば、脱原発劇場が開幕して盛況になるだけだ。が、それが不発だったのは、告示前の大事な一週間に細川護煕が逃げ隠れ、マスコミの商機である討論会をキャンセルしまくり、マスコミの怒りと失望を買ったからだ。告示後、逆にマスコミの側は、小泉・細川の動きを封殺するか疎外する仕打ちに出て、商機を潰してくれたリベンジの鞭を返すことになる。マスコミ(特に朝日)は、1/14から一週間後、小泉純一郎の降臨を歓迎した一週間前とは踵を返したように、コロッと一転し、脱原発は第一の争点ではないと言い出し、争点は多様だと言い出し、脱原発を前面に出さない報道と解説に切り換えた。無論、その裏には、単に商機を奪われた腹いせだけでなく、安倍晋三の周到な工作と圧力があり、選挙報道から原発を消させた指示がある。通達が効いている。その二つの動機と要因が重なり、マスコミは細川・小泉を切り捨てた。舛添要一が組織票で勝つ無風選挙にして固めた。告示前段階でそれを固め、その後は、争点は多様だとする解説報道を、何度も執拗に世論調査で証明して刷り込んだ。

有権者大衆としても、76歳の覇気のない老人がシンボルでは、「脱原発」で熱狂して興奮するノリが難しかったのかもしれない。街頭では、小泉純一郎の人気が群衆を集め、他候補を圧倒して大量の人数を動員していた。しかし、ネットの中は、信じられないほど支持者の数が少なかった。強くコミットして、細川護煕の支持拡大のために意見発信していた者が、一体どれほどいただろう。ネットの中は、宇都宮健児の支持者と運動員の影ばかり濃く、その異様で狂暴な活躍が際立っていた。宇都宮健児が票数で僅かながらでも細川護煕を制しているのは、無論、政策の差もあるけれど、ネットの中での運動員の人数の違いが大きい。宇都宮健児の陣営の戦略は、徹頭徹尾、細川陣営に対する怒濤のネガキャン、特に小泉純一郎に標的を絞った(特区批判、新自由主義批判の)狙い撃ちと反復だった。これは奏功したと言える。選挙におけるネガキャンは、慎むべき、倫理的に悪しき手法には違いないが、近年の米大統領選はネガキャン一色であり、事実上、唯一で王道の選挙手段となっている。技術的数値的に、冷徹にROIを計測して戦略を設計する米国式の Political Science では、その卑しい方法が迷わず採用される。加えて、今回、宇都宮陣営が得票をマキシマムにするためには、政見が届きにくい、距離の遠い舛添支持層ではなく、侵略しやすい、隣接するリベラルの細川票を狙う必要があった。それが道理で定石だ。かくして、宇都宮陣営の細川陣営に対するネガキャン攻勢は必然で、思惑どおりの結果をもたらしたと言えよう。

一方、細川陣営の者たちはと言えば、常識と節度のある理性的なご婦人方が多く、ネガキャンなどという下劣な政治手法にはおよそ馴染めず、そのため、テレビの細川護煕と同じく、貴族が俗事に憂鬱となって縮こまるように、静かに黙りこくって選挙戦の期間を過ごしていた。東京の郊外に長く住み暮らし、教養も気品もある市民の彼女たちは、宇都宮健児のネガティブな点を鋭く衝いて論ったり、宇都宮陣営の汚いネガキャンに反論して敢然と論破したりするのではなく、細川護煕の美点を見つけて褒め上げることで、ネットでの精一杯の応援活動にしようと努めたのだ。しかしながら、残念なことに、覇気がなく政策の口数が少ない殿様には、称賛して巷の説得力になるポジティブな要素が希少だったため、お嬢様たちの作戦は失敗し、拡散せず、政治の効を奏することなく、細川護煕への支持を集める言論や情報にはならなかった。そもそも、ネットで細川支持を訴えていたごく僅かの市民たちは、もともと宇都宮健児の政策論を正しいと認識する者であり、澤地久枝と同じく、今回は背に腹は代えられないという窮極の選択で、やむなく細川護煕の支持に回った者たちである。いわゆる「一本化」の立場であり、福祉等の細かな都政プロパーよりも、脱原発の民意が重要であり、安倍晋三の戦争を止める方が先決だと考えた者だ。そして、ネットの向こう側には、これまで一緒に市民運動を続けてきた(宇都宮陣営の)仲間がいる。左派に近いリベラル。したがって、この市民たちの、細川支持の執念と熱量が小さく、ネット界隈に轟きわたる声量にならなかったことは、決して怪しむに足りない。

いずれにせよ、この都知事選で日本の政治はルビコンを渡った。日本の左翼もルビコンを渡った。そして、一本化をめぐる左側での論争は、12月からの経過の検証や確認と共に、これから激化して凄絶なものになるだろう。


 
by yoniumuhibi | 2014-02-10 23:30 | Trackback(1) | Comments(18)
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Tracked from NY多層金魚 = Con.. at 2014-02-11 08:48
タイトル : ふたつの星による変革 Tokyo Version
 あれからもう6年か、と真っ白なセントラル・パークの雪が夜空に照り返すなかで考えた。6年まえのスーパー・チューズディの夜、ヒラリーとオバマがそれぞれの地元であるニューヨークとシカゴで双方ともに米民主党大統領候補として勝利宣言をしたときのこと。このときのふたりの演説を聞いて、すぐさま金魚はエッセイ「ふたつの星による変革」を書きはじめした。どちらに決まるかまったくわからないのに、気分はルンルンだった。どちらでもいい、とこころの中で叫んでいる自分がいた。どちらにしろ、ブッシュ8年の悪夢が終焉するのだ......more
Commented by Helga at 2014-02-10 20:12 x
 「世に倦む日日」さん いつも的確な情報をありがとうございます。この間ずっと、このブログが大きな判断の手がかりでした。「世に倦む日日」さんがそんなに嘆かれると、ここに集まる誰でも、ますます心暗くなってしまいます。たしかにマスコミは意図的に「脱原発」を争点から逸らしましたが、そんななかで、投票者の半数近くは、「即時脱原発」を選んでいるのです。もともと、我が日本人は決断すること、決断の責任をとることがきわめて不得手な国民です。そうすることのできる政治的な訓練を積んでいないのです。それを考えると、これは上出来、ではないですか。細川さん、宇都宮さん、そして鈴木達夫さんは、明白な、「即廃止」派だったのですから。日本人は、主体的に脱原発を決断はできないかもしれない。でも、なし崩しにでも、決断しなければならない時期が来ることはありうる。それが日本の国土のほとんどを汚してからではないように、少しでも、できる努力をしたいと思います。
Commented by Stop the Abe at 2014-02-10 22:14 x
「戦端を 開くのは個人」
「"注意しなさい。これが歴 史的瞬間ですよ!"という声がいま必要」
辺見庸のこういった言葉の意味を、よく理解できた気がします。

リベラルは個人の発信力を基調にし、左派はイベントを基調にする。「市民運動」がおかしいとは多くの人が気づいていたのですが、「彼らの票」を意識して、遠慮がちになって、発信力を殺してしまう弱さが出たと思います。澤地氏やむの氏、そしてブログ主様も、やはり例外で強かった。

少なくないリベラルは、自分たちが左派ではないことを一度強く認識させられたと思いました。
Commented by おおた at 2014-02-11 00:58 x
まあ、何はともあれ経緯の検証は必要ですね。おっしゃる通り、例えば「週刊金曜日」がどんなスタンスで報じるのか。岩波(『世界』)はどうか、etc。

ちなみに岩上安身氏が細川陣営の「呉越同舟」ぶりをレポートするといっている。まあそれ自体否定することではないかもしれないが、今回の岩上氏の動きは色々あれですから、他にもいろんな視点からの検証が出てこないといけません。こちらのブログも期待しています。今回は色々学ばせていただきました。
Commented by ともえ at 2014-02-11 07:37 x
以下、全て1月30日のIWJの宇都宮氏インタビューでからです。宇都宮氏の「市民運動」にとって、脱原発、反貧困等すべて運動を起こすきっかけでしかない。(世界中で使われるマニュアル=弱者は運動に誘導しやすく人権で釣れて煽れる。)氏は12月1日に前都知事選の勝手連を集め、反秘密保護法の組織化を図り、同28日に決起集会を開く予定だった。国会の会期後に?それは氏のモデルとする『参与連帯』を目指すためとのこと。4年後の都知事選に向けて運動を醸成していくためと。ソウル市長のパク氏も人権派弁護士であり、宇都宮氏は自己を重ねる。しかし猪瀬退陣で状況が変わり、同28日が出馬表明の機会となったとのこと。
 『参与連帯』的なものを氏は「市民運動」と呼ぶ。中央集権的な韓国では「市民運動」も中央政権を志向する。時間をかけて市民運動を熟成し、「政党」的に固め(日本なら某学会?)政権に運動から人材を送り込む。「参与政府」と呼ばれる盧武鉉政権がそう。氏は長期的に政権転換を狙ってる。地域密着の日本型草の根「市民運動」からは想像もつかない。氏は「市民運動」の語をダブル・ミーニングで使ってる。暗号ですね。
Commented by ともえ at 2014-02-11 07:40 x
②澤地文枝氏の言う「戦時体制を食い止める」ための「今しかない」を、宇都宮氏は「脱原発運動の」また「市民運動の」今として『故意に』読み変えた。これからも気の遠くなるほどの時間を越えて諦めないくらいでなくてどうするかと、澤地氏らに向かって見当違いの訓告を垂れ、不遜極まりない。運動論的親韓派wの宇都宮氏には、日本の降伏や原爆投下などさしたる問題でもない様子。ここまで来ると、体制打倒のために手を組めるなら猫の手も借りる日本左翼の節操なさが、守るべきものを見失ってきたとしか言いようがない。宇都宮シンパの「市民運動」は戦争経験者の憂いを理解しないばかりか跳ね除けた。そこに彼らのレゾンデートルがあるらしい。それに乗じて宇都宮氏は「市民運動」をも分断する。著名人と無名の一般市民の分断。次は反貧困の側に立つ者と脱原発を叫ぶ余裕のある者の分断。細川氏という真に高潔な人物の決意がそれに利用された感がある。私はそれが悔しくてならない。宇都宮氏は分断工作の挙句、内紛の火種を作り、現政権の戦時体制を裏から支えている。目を覚まして下さい。
Commented by ともえ at 2014-02-11 07:42 x
③細川氏が選挙後の記者会見で述べた「脱原発はイデオロギーの問題ではない」という指摘は大きいと思います。右も左もなく脱原発を主張していいという機運を高めた功績は歴史的でさえある。細川氏を見くびるなかれ。小泉氏が神輿を担いだことだけに囚われるなかれ。細川氏は初の非自民連立内閣を立ちあげた人。「ベルリンの壁を破ったようなもの」と語られています。不条理には黙っていられない氏の声は、最終日の雪の中でも10歳若い小泉氏の枯れ声の熱弁を凌駕しました。小泉氏でさえ「私は午前中は無理だ、細川氏は日を追うごとに元気になる、タフだ」と最終アルタ前で語ったほど。細川氏はすでにこの期間内でかつての国政を仕切った勘を取り戻したように思います。
Commented by ともえ at 2014-02-11 07:45 x
④ブログ主様、何が「蚊の鳴くような声」でしょう。出馬当時の細川氏の憔悴した顔や密かに漏らされた本人の弁から察するに、出馬「前」に既に相当の「圧力」を受けたことがわかります。しかし、出馬の1月14日は細川氏の誕生日。決意は固かったはず。ネットに上梓した政策よりも街宣で語られたヴィジョンや被曝情報提供等が支持者の心に届いており、それらは逐一ネットに挙げられました。お嬢様奥様の声援活動などと揶揄する根拠がどこにあります?ブログ主様は街宣に足を運ばれたのですか?動画をご覧になったのですか?小泉氏の演説より細川氏本人を聞くべき。氏は国政は目指さぬと語られましたが、氏の脱原発運動に私は賭けたいし、氏を支える人が増えて欲しい。政治家を一人にさせてはいけない。
 銀座でベビーカー軍団を引き連れた宇都宮氏は、そこで複数の赤ん坊を被曝させました。福島の子供を生贄にしようとする者と同じ。どこが脱原発なのでしょう。それを支持する「脳」無し脱原発日本人は恥を知るべき。
Commented by かまどがま at 2014-02-11 10:16 x
今回の結果は都民が生活に追われ、安倍政権の本当の危なさを自覚していないということが明白になりました。言い換えれば「目の前のことしか見ようとしない」と敢えて言わせて頂きます。
あちことで書き散らしましたが、南西諸島の一つに住んでいての実感をもう一度書きます。
中国と隣接(海を隔てて)いる地域は尖閣以前とまったく様子が違って来ています。それまでは海保の船は海難に備えて大きな港に一隻停泊しているだけでしたが、今では国内の予備の海保が全てこのエリアに集まっているようで、大きな港に9隻、少し大き目の船も入れる深さのある小さな漁港にもそれぞれ一隻停泊していて厳重すぎる警戒態勢です。夜間なら重火器装備の数百名でこの島は制圧することが可能で、それに対する警戒と思われます。
Commented by かまどがま at 2014-02-11 10:17 x
続き
フェリーで15分くらいの隣の小さな島に以前JALの訓練飛行場に使用していた3000m滑走路が開いていて、その島の町議会が10年くらい前に此処に自衛隊を誘致する決議をしたのですが、反対署名を集め誘致決議撤回を要求し押し戻すことが出来ました。それも、今はここに米軍が来る前に自衛隊を配備した方がいいという話が普通に交わされるようになりました。 間違い無く状況は危機的になっています、安倍の軽率な発言は南西諸島を危険にさらし、中国を挑発している行動以外の何ものでもありません。 軽率だけどものすごく意識的にやっていると思います。小さな暴発を誘発すれば一気にこの地域の自衛隊の軍備を増強する世論形成が可能です。アメリカの中でさえ懸念の声がある辺野古への固執も、ひょっとしたら、米軍を排除しても自衛隊の日本軍化と軍備増強をしたいのかもしれません。
「美しい日本」の本音は「最強の日本」だと確信します。
Commented by tokyoletter at 2014-02-11 13:10 x
何度も書き込みするつもりはなかったので、短絡的にStop the Abeというネームで書き込み始めてしまいましたが、ネームとして不自然なので改名します。

おおた様: IWJは「ありえない呉越同舟ぶりをレポートします」って嫌味な感じでいってますが、私はこう言い返したい。「デモクラシーとは、呉越同舟である。」。呉越同舟とは、命を守るために協力し合った逸話です。
夫呉人与越人相悪也、当其同舟而済而遇風、其相救也、如左右手.

「如左右手」とは、一本化反対したものを戒めているようにも感じます。小泉+細川+澤地+etc、考えの違う者達の今回の協力を褒めているようにも思います。命を後回しにして、他者排除の「一枚岩」をつくるイデオロギーからは、この言葉を悪いようにしかとれないのかもしれません。

ともえ様: 彼らの「読み替え」戦略の考察、なるほどなと思いました。参与連帯との関係など、詳細な説明ありがとうございました。
Commented by 梅子 at 2014-02-11 13:23 x
ともえさま
全く同感です。そしてご明察だと思います。
私が理由を言わずに「一本化は無理だと思う」と言ってきたのはそれが理由であり、川田龍平氏がみんなの党(現在は結いの党)に行ったのも何となく理由がわかると言ったのも同じ理由です。
細川小泉両氏は原発を止めたいのであるが、別に宇都宮陣営は本気でそうは思っていないでしょう。極端な話、原発推進のほうが「運動」に有利だと思えば簡単に原発推進派になるでしょう。(あくまで極端な例えですのでここに突っ込まないようにw)
ただ、3月に中国の軍事行動がある情報まで出ている(週刊金曜日1月31日号)この時にこれが最後のチャンスと一本化を呼びかけた皆様のお気持ちは私もわかりすぎるほどわかります。この都知事選で勝てば安倍政権が受けるダメージは大きなものだったでしょう。
今朝岩上氏のツイートを初めて見て「最後のチャンスを煽った人間は、その言動の責任をとってもらいたい。次回はないよね、その人らは。引退を」との文を見て本当に酷いと思いましたね。
Commented by 遠野物語 at 2014-02-11 14:29 x
クリスタルナハトの暗雲が近づいている。 このエントリーのコメント群で巻き散らかされた澤地久枝氏や鎌田慧氏への口汚い言説に社会ファシズム論と社民主要打撃論でナチスの「制覇」の途を開いたスターリン主義者を想い出す。パルタイの諸氏が「要求」なる言葉を語る時、自らの出自であるコミンフォルムの古びた殻に閉じ籠る時。しかし、もう止めよう。
Commented by mori at 2014-02-11 17:29 x
ツイッターでの状況を知らないわけにはいかないと毎度思いながら、見るのが億劫で結局あまり見ていません。ツイッターでの"討論のような何か"は、口汚い罵り合いでしかない。思想や哲学、各々の信念がぶつかっているように一見して見えないこともないが、一つのツイートを見るたびに不愉快にさせられる、そんな「思想」なんてあるでしょうか。彼らの言っているのは「敵」への激しい攻撃欲か侮蔑か決めつけでしょう(アプリオリなのか何なのか、最初から「敵」が前提されている)。極右と極左は相似すると聞いたことがありますが、まさしくそれです。「無党派層」が宇都宮支持に回ったならば、それは彼らが現実が見えていないからでしょう。彼らの支持だけで勝てるなら、宇都宮陣営は勝てていたんじゃないんですかね。宇都宮陣営が風を吹かせられなかったのはなぜなのか理由を聞きたい…んですがツイートを見たくないので何ともはや。こんな時局でさえなければ僕は細川支持なんてしませんよ。宇都宮"側"支持と言いたいですよ(氏本人の資質に難があるのが見えてしまったので何ともはや…)。左側の層を拡大したいよ。そうできない緊迫した状況じゃないのですかね。いま、平和なんですかね。
Commented by ごん at 2014-02-11 18:57 x
平沢勝栄議員が、BS‐11インサイド・アウトで舛添陣営の選挙運動について語っています。
自民党と舛添は事前に、「選挙運動は自民党が全て仕切る」という協定を結び、「舛添さんは自民党の神輿に担がれただけ(平沢)」という選挙を行った。自民党は舛添に、自民党都議会議員に対して過去の謝罪をさせ、街宣車の走行ルートから演説会場の選定など、スケジュールに至る全てを指示、本人の意向は一切聞かなかった、という。
また、自民党側も、平沢勝栄のスタッフは5万人に電話を掛け、自身の選挙と全く同じ体制で支援を行い、演説会の動員に関しても、サボらず集めたのか、動員バスの運転手に「バスに何人乗っていたのか」聞くなど、「過去に例のない徹底した選挙」を行なった、と言う。
「観衆が集まらない」、「三多摩ばかり回っている」と揶揄された演説会も、東京の全ての市町村を回る(回った先の演説会では地元の地方議員が動員をかけている徹底的な地上戦)計画だった、と言う。
管理人氏が細川氏の選挙を総括して頂き、宇都宮陣営が細川に勝った事で「勝利に浮かれている」という事で、舛添陣営がどういう選挙を行っていたか、記させていただきました。
Commented by ともえ at 2014-02-11 20:21 x
tokyoletter様
 恐れ入ります。初め宇都宮氏の発した「さんよれんたい」が聞き取れず、「隣国の市民運動とは、さすが人権派」とスル―してたのを、待てよ?と調べ始めたきっかけは、貴ブログの「市民運動」の項に多大なるヒントを頂いたからなんですよ。ありがとうございました。何分、付け焼刃な知識でお恥ずかしいのですが、多少なりとも宇都宮氏発言の読解になっていたらと投稿しました。
 呉越同舟というのは深いですね。そして、同一化、均質化を求められる「連帯」「共闘」「統一」等が亀裂と分断、他からの孤立に到り、一方で、異質の齟齬を噛みしめつつ仕方なく?乗り合わせる中での相互交流、不交流、交渉の綱引きが、差異と多様性を生かす共棲の道に繋がるのかと思ったりしてます。
Commented by ともえ at 2014-02-11 20:22 x
梅子様
 ありがとうございます。梅子様のコメントには頷きながら読ませていただいていたので、お声をかけていただき嬉しいです。「極端な例え」でもないと思います。他方の極にいらっしゃるではないですか、「2chニコ動ネトウヨ乙」な方々が…。舛添氏プラス田母神氏の票数が脅威です。それにしても3月の中国の軍事行動情報が『週刊金曜日』というところが、両名の編集委員のことを考えると、何とも皮肉で、悔しく、歯がゆく、悲しくなりますね。
 岩上氏のIWJは会費が大事な収入源でしょうから、そうそう偏向も出来ないはずですが、今回ここまで露骨に流すほど事態は進んでいるのかと驚きまして。動画はテレビと同様にガードが緩くなるので、脱原発に目覚めつつある人が接する数少ない報道がこれでは、洗脳の恐れもあり。その危機感も手伝って投稿したのですが、書くことで分断に加担しないか、それが一番心配でした。ただ、そろそろタブー視せず、政府任せにもせずの道を模索しないと…終わってしまうんじゃないかと気掛かりです。
Commented by あさひ at 2014-02-12 15:39 x
ネットで「舛添の演説には人が少ない!」とか騒いでましたが、ほんと間抜けですよね。毎日新聞では、舛添本人はむしろ人が多いところでやりたがったくらいだったが、自民党は容れなかったと書いてありました。つまり作戦だったわけです。考えてみれば小泉だって、そうした組織に乗っかった上で、あのキャラクターが生きたわけでしょう。小泉単体を切り離して、勝てるかのように思い込んだのは本当に愚かな話です。
Commented by ともえ at 2014-02-12 16:39 x
世に倦む日日様、何度も長文投稿をお認め頂き、恐縮です。今日はコメントをいただいた諸氏への返礼のみ書かせて頂き、当分ROM専で、自粛と学びの日々といたします。

tokyoletter様、梅子様、昨日は、丁寧なコメントを有難うございました。夕べ、御返信申し上げたのですが、2通になってしまい公開承認をいただけませんでした。内容も書き方も未熟だったと思います。tokyoletter様には貴ブログの「市民運動」論が大いに参考になったことから、宇都宮氏の運動論への疑義をさらに深め、聞き取りづらい「さんよ~」を検索し突き止めた経緯と、呉越同舟の解釈に膝を打った旨を。また、梅子様には、それは「極端な例え」ではなくネトウヨ側はまさにそれで、合わせ鏡になっているのではないかという仮説、『週刊金曜日』に中国の軍事行動情報というのが何とも皮肉で悔しく、また悲しい点、IWJのような寄付型ジャーナリズムは貴重だが偏向されると困る件、また動画はテレビ同様洗脳手段となり得、彼らが露骨に情報を可視化させてる(参与連帯等)危惧について触れました。精進のち投稿ということで今後ともよろしくお願いいたします。
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