2014-02-12[第609号]
東海大学海洋研究所では12月19日に清水キャンパスで、駿河湾環境変動解明プロジェクト(駿河湾プロジェクト)の第1回研究成果発表会を開催しました。同プロジェクトは、駿河湾の環境変動について総合的に研究することを目指して本研究所が中心となって今年度からスタートしたもので、今年度は海洋学部の教員約10名が参加。キャンパス内で毎日記録されている気象データや、本学部が数十年にわたって蓄積している湾内の調査データを分析するとともに、学生も協力してデータベース化を進めてきました。
学生と教職員が参加した当日は、久保田雅久所長(海洋学部教授)がプロジェクトの狙いや概要を説明。その後、「衛星観測による駿河湾のモニタリング」や「駿河湾フェリーによる観測」「係留ブイ観測の可能性」など6テーマで教員が発表。本学部で収集しているさまざまな調査データについてその概要や特徴、今後の可能性などを紹介し、これからの展開などについて来場者を交えて議論しました。
久保田所長は、「今年度始まったばかりの取り組みですが、すでに新しい研究成果が学会で発表できるなど、若手研究者のモチベーションアップにもつながっています。静岡県は健康寿命が日本で一番長いといわれていますが、その風土の一端を形成している駿河湾は未解明な点も多く、研究者にとっては大変興味深いフィールドです。今後は学内外からさらに幅広い分野の方々にも参加をしていただきながら、多角的に研究を進めていくことで研究拠点化をすすめ、成果を積極的に地域に還元していきたい」と語っています。