米国で「大麻解禁」をめぐり波紋が広がっている。昨年11月、西部のコロラド、ワシントン両州で実施された住民投票で、大麻が酒やたばこと同じ「嗜好(しこう)品」として認められ、合法化されたことが背景にある。ただ、連邦政府は「違法薬物」との立場を維持し、混乱も表面化。青少年への悪影響を懸念して合法化に慎重な世論も根強い。
海に面した公園に、吸引用パイプなどの“大麻グッズ”を販売するテントが並ぶ。ラフな服装や水着姿の若者たちが楽しそうにのぞき込む。今年8月、ワシントン州シアトルで開かれた大麻愛好家の集い「ヘンプフェスト」。主催者推計で25万人が参加し、お祭りムードが漂った。
たばこと同じ
住民投票を受けて州法を改正したワシントン州では、21歳以上なら少量の大麻を所持、使用しても罪に問われない。警官も未成年者の使用は違法と注意を促しつつ、来場者に「ようこそ」「楽しんで」と声を掛けていた。