図1日本の富裕層は増加している【拡大】
たしかに、民間の給与所得は1997年をピークに漸減傾向にある。しかし「給与の高い会社員同士の共稼ぎ家庭では、当人たちも気がつかないうちに1億円以上の金融資産を持っているということはよくある」(小林氏)。実はさほど珍しくないお金持ちがこの層なのだ。わかりやすくするために、ここでは「プチ富裕層」と呼ぶ。
一方、雲の上の存在ともいえる本当のお金持ちは、それに比べればぐっと少なくなる。こちらは「超富裕層」と表現しよう。小林氏は、金融資産1億円超の約170万人のなかから、職業や住居の特性、そして「馬主である」「高級外車を保有している」などの属性を独自にポイント化し、合計してある点数以上に達した人を超富裕層と定義づけた。
「この方々はおおむね、金融資産を5億から10億円以上保有していると思われます」(小林氏)。その数、3万4879人。意外にも増勢にあり、2年で約8500人も増えている。