「ビットコイン使えます」の張り紙(中央)が貼られた米カリフォルニア州サンフランシスコのレストラン。ネット通販以外にも、最近では飲食店でもビットコインを使えるところが増えている=2013年10月9日(ロイター)【拡大】
仮想通貨が人気なのは、送金手数料が不要でクレジットカードより決済コストが低いなどの点もあるが、交換レートの値動きが荒く投機性が強いためだ。ビットコインは2、3カ月前は1コイン=200ドル台だったが、米当局の容認発言で急騰し、(2013年)11月27日に初めて1000ドルの大台を突破した。米紙ウォールストリート・ジャーナルは、複数の仮想通貨を運用し、「金持ちになる切符だ」と一獲千金を狙う投資家の声を紹介している。
ただ、仮想通貨はサイバー攻撃が懸念されるほか、匿名性を逆手にとってマネーロンダリング(資金洗浄)など犯罪に悪用されるケースも目立つ。米連邦捜査局(FBI)は(2013年)10月、ビットコインを違法薬物取引に利用していたサイトを摘発した。司法省も「仮想通貨は悪事をたくらむ者に魅力的で、当局に試練を与える」と警戒する。
分かれる各国の判断
米国のほかドイツもビットコインを「私的な通貨」として利用を認める一方、タイは(2013年)7月に取引を禁止するなど、合法性の判断も国によってまだ異なるのが現状だ。