二人で・・・

• 東京都　髙橋 亜紀　49歳

大きな事故と繰り返された手術の後遺症で左足に少し不具合をかかえた私と、９歳の時に事故で右腕を失った彼は、５年前に出会った。残された左手で彼は誰よりも上手にラケットを使い、華麗なフットワークで障害者バドミントンのエースになりかけていた。一緒にダブルスを組んで世界の頂点に立とうよ。
その夢を語り合ってから・・はじまった二人の挑戦。障害も年齢も性別も・・おまけに性格も違う私たちは健常者の試合に出る度に負けた。二人の夢が遠くなりかけた時ドイツで開かれる国際障害者バドミントン大会に行くチャンスが来た。
そして迎えた決勝トーナメント。ドイツペアと競り合ったファイナルゲーム。最後の1点は、長い時間苦しんで世界1を狙い続けた二人への神様からのプレゼントだったのかもしれない。２００９年５月２３日ドイツ・ドルトムントでの最高の瞬間。私達は、「諦めないことは素晴らしいこと」と出会えた。

敬称略

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