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リクルートのブランドマネジメントについて
リクルートのコーポレートブランドとは
コーポレートブランドとは、企業価値を表現するシンボルであり、独自性や差別化をなしうるものである。その中にあってブランドマネジメント活動とは、企業価値をいかに的確にブランドにストックし、そのストックされたブランド力を企業活動にどう生かしていくかのマネジメントである、とリクルートでは考えている。お客様が「使ってよかった」という思いを、きちんと「ストック」し、活用していくことが大切なのだと、全社的に理解している。
リクルートがコーポレートブランドの価値向上を始めた目的とメリット


[1] 領域間のシナジー効果
ユーザーが就職する時にリクルートを使ってよかった。だから結婚の時も、住まい検討の時も使う、という人生設計や生活シーンをいかにつないでビジネスを展開していくか。これが1点目
[2] 商品利用意向度の向上
「リクルート」が付くことで、利用意向やアクション率(行動を起こす率)を向上させること(利用意向で11%、アクション率で18%アップというデータが出ている)。
[3] 新規事業の立ち上げスピードの向上
新しい事業(最近だとAll About Japanなど)がより早く立ち上がるようにしたい。これはリクルート社内およびグループ会社を視野に入れている。
[4] 人材獲得力への反映
採用力を獲得したい。就職での人気が上がれば上がるほど、さらに力のある企業との競り合いになる。人が財産のリクルートにとって人材獲得力の向上は終わりがないテーマ。
[5] ディビジョンカンパニー制の導入
2000年4月からのディビジョンカンパニー制の導入により、それぞれの事業が部分最適をつめていくことで、部分最適どうしのコンフリクトが起こる危険が生まれた。コーポレートブランドに特化したマネジメント組織を作ることで、より大きな視点での全体最適を描くことを狙った。
[6] 企業価値経営への方向転換
企業価値を語るにあたってリクルートはそもそもメーカーのような有形資産の会社ではない。無形資産に目を向けると、そこにあるブランド価値は大切なテーマである、という経営ボードの考えによるもの。

以上の6つの目的でブランドマネジメント活動、とくにコーポレートブランドについてはスタートした。
コーポレートブランド・マネジメントについての初期論点


[1] 名称(社名・呼称)の問題
コーポレートブランド一本を、そもそもストック先とすべきなのだろうか? 商品個別に展開した方がよいのではないだろうか?(例えば、結婚情報誌のゼクシィにとって、就職や、住宅情報のイメージの強いリクルートはマイナスなのではないか?)コーポレートにストックするとしてもストック先としての名称はどうすべきなのか?(リクルートという名称でいいのか?)
[2] 領域切り分けの問題
その名称はすべての領域で通用するのか? どのようなブランド構造でストックの仕組みを作るのか?
[3] 対象切り分けの問題
その名称は、カスタマー、クライアントともに通用するのか?
[4] 対策の問題
何が課題で、何を目的とするのか?
これを決めるために、99年、一般の方、カスタマーの方、クライアント企業を対象に大規模な調査を行った。

調査では、「リクルート」の認知度は97%、「一流企業だと思う」が6割だった。しかしカスタマーに「この商品(じゃらん、ゼクシィなど)がリクルートのものだと知っているか?」という問いに対しては、実際に利用したにもかかわらず「知らない」と回答した人が極めて多かった。理由は、電車などの中吊り広告、テレビCM、情報誌の表紙に「リクルート」という表記がないためであった。つまり、「社名は知っているが、何をやっている会社なのかはわからない」という結果が出たのである。

一方で、商品とのかかわり方によって、好感度・利用意向度・信頼度が大幅に変わることも分かった。つまり、リクルートの商品を使ったと自覚している場合、好感度は高いが、使ったことのない場合、または使っているのにそれがリクルートの商品だと自覚していない場合は、好感度が低かったのである。さらに、「リクルートといえば何を想起するか?」という問いに対しては、10年以上経過しているにもかかわらず、「リクルート事件」という答えが大変多かった。

この調査を通じて、課題として見えてきたのは、個別商品の成果・評判がプロダクトブランドばかりにストックされて、コーポレートブランドにストックできていなかった、ストックしてこなかったということ。また、リクルート事件のイメージから脱却できていないということであった。
しかし、リクルートブランドに強く持たれているイメージはいくつかあった。まず「中立的」。「どこにも寄らない中立な立場」であることはリクルートの生命線である。あるいは「情報」。読者は、情報誌の内容を企業からの一方的な「広告」ではなくリクルートが届ける「情報」だと信頼してくれているのだ。そして「行動」「メジャー」。これらは、リクルートのビジネスにおいては、どの領域にも共通して大切なイメージである。
このような調査の結果、前述の論点に対する答えはそれぞれ、

[1] 「リクルート」は「リクルート」でいく
[2] すべての領域でいけるだろう
[3] 対象は切り分けなくても大丈夫

ということになった。

そして、[4]のこれから何をやっていくべきか、はのとおりである。
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