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震災 火災の4割「津波が原因」
2月11日 19時34分

震災 火災の4割「津波が原因」
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3年前の巨大地震で発生した火災のうち、津波が原因の火災は、全体のおよそ4割に当たる159件に上ることが専門家の調査で分かりました。

火災の研究者などで作る日本火災学会は、3年前の巨大地震で発生した火災の実態について、地震発生から1か月間を対象に各地の消防本部にアンケートを取るなどして調査を行っています。
その結果、地震で発生した火災は全国で373件で、このうち津波が原因で出火したり、延焼したりした「津波火災」は合わせて159件と40%以上に上りました。
この中には、宮城県石巻市の門脇小学校で避難していた人たちのもとに炎が迫ったケースや、気仙沼市で火災が湾全体に広がり、内陸にも延焼したケースがあります。
また、津波をかぶった車が数日後に内陸部で発火したケースもありました。
原因は、車のバッテリーなど車両に関係するとみられる出火が57件、配電盤など電気関係の出火が20件、火災ががれきや漂流物など海の上を伝って内陸の住宅が延焼した出火も15件確認されています。
まだ原因がはっきりしていない出火も63件あるということです。
津波火災が発生した自治体は青森、岩手、宮城、福島、茨城、それに千葉の6つの県で、市街地の焼失面積は、分かっているだけでおよそ74万7000平方メートルと東京ドームおよそ16個分に上りました。
津波火災は、昭和39年の新潟地震や、平成5年の北海道南西沖地震でも発生し、それぞれ5万平方メートル余りが焼失しましたが、今回は大きく上回り、これまでで最大となっています。
調査に当たった名古屋大学の廣井悠准教授は「津波火災は火災1件当たりの焼失面積が大きく消火も難しいことが分かった。出火を防ぐ対策に加えて津波火災の延焼も考慮した避難対策も検討していく必要がある」と話しています。

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